本日、日本テレビが戦後60周年記念番組の一環として「二十四の瞳」を放映した。子供の頃、壺井栄の小説を読んだきりでストーリーもウル覚えであったが、たしかバスのシーンが出てくることだけは覚えていたので見てみた。どこのボンネットバスを使って撮影したのかしら?という興味本位からの視聴だったが、そんなことはぶっ飛んで、脚本の素晴らしさと同時に、近年稀に見る秀逸ドラマだと思った。
戦争の悲惨さ、貧困、教師の戦争責任・・、台詞の一言一言にかなり苦心した後がうかがわれるが、しかし、反戦というテーマを淡々として謳い上げた構成は見事と言う他ない。原作が持つイメージを壊すことなく、松竹はいい仕事をしたと思う。
1954年の木下恵介監督による松竹映画では、高峰秀子が主演した。再映画化(田中裕子主演)では映画セットが残され観光スポットとなったが、本物の分校は1971年に廃校になったまま保存されている。ぜひ訪ねてみたい。
芸能界に疎い私は、大石先生を演じていたのは吉永小百合かと思っていたのだが、番組の最後のテロップで黒木瞳だと知って苦笑した。また、ボンネットバスであるが、全国に8台あると聞いているボンネットバスのうち、どこのものか確証が得られなかった。京都市交通局のもののように思えたのだが・・。バスマニアなら見ただけで解かるだろうに。
鉄道がないので小豆島には行ったことがないが、今度ぜひ行ってみたいものだ。灯台守(海上保安官)の一生を描いた「喜びも悲しみも幾年月」の舞台となった女島とワンセットにして高松から船で渡ってみたい。
<二十四の瞳映画村>http://www.24hitomi.or.jp/

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