やさしいNさんの愛犬は黒ラブのSちゃん。お散歩で出会うといつもおすわりをして、小麦を待っていてくれるのに、小麦はが〜が〜大騒ぎです。
そんなNさんがロットワイラー1歳半オス、大騒ぎ君を預かることになりました。あずかるとはいうものの、多分ひきとることになるでしょうとのこと。彼は破壊工作の大天才。大変ですとNさん。大変ですとSちゃん。
ところがたった、一ヶ月で大騒ぎ君、具合が悪くなり大病院で精密検査の結果、腸管の腫瘍でした。彼はあっという間に悪くなり、病院では安楽死のすすめをされたと、Nさんが相談にみえました。
「安楽死などさせなくても、彼はきっと自分で選びますよ。彼にまかせれば大丈夫です。」とお返事しました。
大騒ぎ君。知っていたとしか思えない。大好きな飼い主さんと永遠に別れること。そして、彼は絶望したのだろう。
引き取ってくれたNさんへのお礼に一か月の間幸せに暮らし、そして入院の翌日、安楽死の暇も無くあっというまに逝ってしまいました。
翌日、埋葬の連絡に見えたNさんのお話では、具合が悪くなったとき、黒ラブのSちゃんは、大騒ぎ君に寄り添って寝ていたそうです。
みんなちゃんと知っているんだね。

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