左官屋さんの煉瓦積み作業が終了しまして、煙筒の取り付けです。
煙筒は直径200mm、既存の屋根面通過部分だけが150mmで断熱二重煙突です。
ここもかなりの問題、200mmから150mmに絞る事は通常タブーとされています。
本当に燃えるか?積み重なる懸念材料で心配です。
上部の見上げ、煙筒はこのストーブが排気に熱を出さないという事で、汎用品のものを流用です。
それでもって、150mmと200mmの変換が逆になるので、煙筒の元の方が水下になる様な接続となりました。クレオソートが発生したときはこの方が都合よいので、結果としては良い方向という事で、、、。
また、輸入品の二重断熱煙筒と汎用品の煙筒と煉瓦と、、、、接続がかなり煩雑となりまして、スパイラル管のニップルを代用したり、板金屋さんに技術をお借りしたりしてようやく接続です。
続いて、本体の遮熱作業です。
一般的には、「ストーブ本体と可燃物の間が、"これ位"の距離が必要。」といわれますが、根拠のない迷信みたいに一人歩きした数字はあまり好ましくないので、データー採りをして上で今回は、柱と本体は100mm程度です。
その代わり、徹底的に遮熱を致します。
遮熱用鋼板を2枚で縦に空気の通う通気層が3重、アルミ箔が2重です。
(変にこだわって自分で懸念材料を作っているかも?)
高温用の断熱材が間に合っていませんが、画像右手の燃焼塔と断熱材カバーの間にそれが入って作業は完了です。
全容です。
意匠的には色々と課題がありそうですが、とりあえず今回は一般的住宅の様な空間で利用できるか?がメインの目的ですので、その辺りは目を瞑って見て下さい。
画像では分かりにくいですが、シルバーに輝く煙筒の右側に黒く塗装した本体があります。本来、コストダウンを目的とするとドラム缶で十分ですが、軽井沢の別荘設計を生業としておりますので、鋼板で製作してみました。
本体から出た煙は床面ギリギリの低い位置まで吹き降ろされます。この事がこのロケットストーブの最大の特徴です。
薪ストーブ本体が排煙を吹き降ろす事で、温かいものが床面にあるということは、足元から暖められるということですね。
画像内でベンチ部分の煉瓦の面積が大きく現れている所が煙道になります。下が往き、上が戻りです。この煙の通し方は、ベンチが満遍なく暖まる様に工夫しました。
本体側からの一枚、大きいですね、本体が。
逆光で撮ったら塗装の斑も、、、、。
それはさて置き、本体はもっとサイズを絞ることが出来ますが、煉瓦との取り合い、煙道の断面積確保、その辺りのマージンを取って今回は大きくなっております。
正確に計りますと横引きの煙道が7.3mとなります。俗にいう計算ですと、その3倍の縦引き煙筒がなければ安定燃焼しないという事であれば、20m以上の煙突が必要に、、、。
現実的ではありませんね。
完成後、ヒートセットの耐火モルタルを固める為に、試験燃焼中です。
そのれでは、またまた、続きです。