この頃何故か、吉村氏の名前が耳に入ってきます。
お付き合いのある大工さんが、
「先日、NHKでやっていた、吉村さんて知っている?」
知るも知らないも、軽井沢で図面を書いている訳でありますから、もぐりで知っているのは当然です。
それから、設計相談にいらっしゃる方が、「このような感じで」と広げられたのは吉村順三氏の建物が載っている本でした。それもお二方もあったのです。後者のお客様と打ち合わせを進めるうちに、なんか、夢の中で繰り返しているようなめまいのような変な感じに捕らわれました。
その中のお一方、別荘設計のご相談を受けている方から、
「これぞ!」
のメールを頂きまして、現場に行きがてら「吉村順三建築展」に寄った次第であります。
あの開放感は日本建築に造詣が深かった氏が、モダニズムの中で採り入れた作法なんですね。
屋内から外部までつながる空間の概念、まさに和の考えで、「融合」なのですね。決して「遮断」ではありませんね。
高気密だ、暑い、寒い、痒い、等等
「何を言っているんだね?無粋だね。建物は最も品格が重要ですよ。」
そんなお声が聞こえそうな、吉村氏が身近に感じられた一日でした。