学校から電話があった
携帯を持ち歩くのをすぐ忘れるので
でる事ができなかった
夜も遅くなって塾から帰ってきたオースケに
今日がっこうで何かあった?と聞くと
何とも的を得ない長〜い話しがはじまった
クラスの雰囲気がよくないなぁ
朝、校長先生に話しに行った
がんばれ少年達よ
オースケは最近、谷川俊太郎の詩が
気に入っているようだ
詩集にたくさんの付箋がしてある
母は学生時代、学校の教科書にのるような
詩人は好きではなかった
大人になり教科書にのるような
詩人が嫌いなのではなく
教科書にのるような詩が
あまりすきではなかったのだなと思った
オースケが読んだかはしらないけれど
きっと少年達はこの詩を読んで
うおぉーと叫ぶのではないだろうか
がっこう
谷川俊太郎
がっこうがもえている
きょうしつのまどから
どすぐろいけむりがふきだしている
つくえがもえている
こくばんがもえている
ぼくのかいたえがもえている
おんがくしつでぴあのがばくはつした
たいいくかんのゆかがはねあがった
こうていのてつぼうがくにゃりとまがった
がっこうがもえている
せんせいはだれもいない
せいとはみんなゆめをみている
おれんじいろのほのおのしたが
うれしそうにがっこうじゅうをなめまわす
がっこうはおおごえでさけびながら
からだをよじりゆっくりとたおれていく
ひのこがそらにまいあがる
くやしいか がっこうよ くやしいか