大虐殺日記

2006/1/9 | 投稿者: losthouse

お正月、っていっても何だかんだでやらなきゃいけないことが多くてちっとものんびり出来なかったので、俺は今日から正月を取り戻す、自堕落に行ってやる、手始めはやっぱレンタルビデオだろ、つって、スピルバーグの「宇宙戦争」を観る。

既に観た周りのひとの感想や、ネット上での評判もすこぶる悪く、さぞかし面白いに違いないと期待していたんだけど、期待通り、つーか期待以上、想像以上の素晴らしさだった。

去年の年末にテレビで「ゴジラファイナルウォーズ」ってゆー映画をやっていて、それがジャニーズのひととショー・コスギの息子がカンフーごっこをしているだけの激しくくっだらない映画で、もはや怪獣映画ってのは21世紀にはナシか、「ネガドン」もぜんぜん駄目だしなぁ、と寂しい気持ちになっていたのだが、スピルバーグ「宇宙戦争」は紛う事なき正統派怪獣映画で、ただひたすら逃げ惑う人々を巨大な物体が虐殺、殺戮、侵略、息を継ぐ暇も無く虐殺、延々虐殺、ただただ虐殺、ほんと悪夢のような、あと1時間長かったら気絶していたんじゃないかと思う程に緊張と恐怖を強いる凶悪な怪獣映画だった。

たぶん54年に「ゴジラ」を初めて観た観客も、こんな恐怖を劇場で体験したんじゃなかろーか。でも「ゴジラ」は発足間もない自衛隊とか科学者の先生たちとかが奮闘して、ゴジラ殲滅に成功するわけだけど、「宇宙戦争」にでてくるトライポッドにはアメリカ軍隊も無力、つーか軍人も科学者もこの映画には出てこない。人類はただひたすら殺されて血ぃ吸われてなす術も無くて、なす術が無いわけだから、人類の叡智を結集した最終兵器を使うヒーローが、みたいな映画的なクライマックスも一切無し、原作通りのなしくずしなラストに至って映画エンターテインメント的カタルシスは皆無で、そこが悪評の原因なのだろうけど、わかってないね、これこそがスピルバーグの天才なのである。

シナリオは53年版の映画ともウェルズの原作ともほぼ無関係なのだけど、ラストを含めてきちんとおさえるところはおさえていて、随所にきらめく古典SF感が素敵で好感が持てた。スピルバーグには是非この調子で「トリフィドの日」も再映画化して頂きたい。

しかし不思議なことに、あんなに怖かったのにもう一回観たい、あのどうしようもない恐怖と緊張を再確認したい、と思わせるに充分で、とりあえずDVD購入決定。



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