狩猟日記

2007/5/19 | 投稿者: losthouse

神保町へ狩りに出掛ける。

割と勢いこんで来たのに、3軒まわった時点で思ったより収穫が無くてとぼとぼと路を歩き、品揃えは完璧だが値付けが高いことで有名なSF/ミステリ系某書店にとぼとぼと入る。

この店は驚異的な品揃えで欲しがらせるだけ欲しがらせておいて、驚異的な値段で買う事を不可能にさせるイヤミな本屋なので、あまり立ち寄らない事にしているのだけれど、ひょっとしたらこんな店にも値付けが甘いもんがあるかも知らん、と思って物色してみる。

すると、長年探し求めていた早川SF文庫キルゴア・トラウト「貝殻の上のヴィーナス」が、無造作に書棚の隅に差し込まれている!

この本を書いたキルゴア・トラウトという人は、カート・ヴォネガットの小説に度々登場する架空のSF作家で、じゃあなんで架空の作家がほんとに本を出してるのか、ってゆうと、この「貝殻の上のヴィーナス」という本は、やはりSF作家のフィリップ・ホセ・ファーマーが、ヴォネガットの小説に出て来るトラウトの小説の作風を真似て書き、「キルゴア・トラウト」の名で発表したという実に珍奇な代物なのである。

実物を拝むのは初めてで、ぱらぱら中身をめくってみると、馬鹿SFっぽくて面白そうだ。
ここが肝心、と値札をみると、680円の値が付けられていた。

ブックオフに出てれば間違いなく100円だろうが、なにぶんモノが無いのである。少々高いが新刊の文庫並みの値段であれば、迷う事は無い、レジへ。

レジのお兄ちゃんにはい、と渡すと、お兄ちゃんはカバーを眺めて、おやっ?って顔して「少々お待ち下さい」って言って店の偉い人を呼ぼうとする。
まさか、って思ったらそのまさかで、奥から出て来たおばちゃんが、商品目録みたいなのを片手に持って点検しつつ、「申し訳有りません、貝殻の上のヴィーナスは3250円なんです」って言う。
「えー、この値札は間違いなんですか?680円ってなってますけど」と言うと、「すみません、それ違う本の値札がついちゃってて…あ、でもこれ割とヤケてますから、半額にさせて頂きますが」なんて言う。

何度も言うが、ブックオフに出てれば間違いなく100円なのである。1600円は出せねぇ。
釈然としない気分のまま「や、いいです」と言ってレジを後にし、やっぱりこの店はしっくり来ないなぁ、と思った。

とぼとぼ歩き、狩りに出掛けて収穫の無いまま帰るのは悔しいので、新刊書店で「水木しげる貸本漫画のすべて」を買う。
こういう本があれば便利だと思っていたし、大変な労作だと思うのだけど、誤植や誤記が多いのはデータ資料本としては致命的ではないか。



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