2010/12/20 | 投稿者: losthouse



2010年12月17日、ドン・ヴァン・ヴリート氏、a.k.a. キャプテン・ビーフハートがお亡くなりになったと聞いた。

大変悲しい気持ちなので、この項は感傷的に書く。

ヴリート氏はもう30年近くも前に、「キャプテン・ビーフハート」の名前を捨てて音楽活動から引退しているのだから、『もうこれであたらしいレコードが聴けない』とか、『もうライブが観られない』とか、そういう悲しみに襲われているのでは無い。

実際、僕がキャプテン・ビーフハートと彼のマジック・バンドの音楽に初めて出会った15歳のときには、既にキャプテン・ビーフハートは音楽業界から足を洗っていて、「画家 ドン・ヴァン・ヴリート」になっていた。

だけど、僕はいつだって、『レコードも出さないしライブも演らないけれど、この世界の何処かにはキャプテン・ビーフハートが居るのだ』と思って生きて来た。
そう思うと何だか楽しかったから。
世界中の誰にも真似出来ない、ほんとうに唯一無二の音楽をつくり上げた稀代の才人が、同時代に生きている、と思えるだけで良かったのだ。

だから、「キャプテン・ビーフハートの居ない世界」というのは僕にとってとても空疎で悲しいものに思える。

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訃報以降、知人から「キャプテン・ビーフハートの音楽は全然知らないんだけど、興味を持ったので聴いてみたいと思う。今でも普通にCD等は買えるのだろうか」という質問を受けた。
恐らく僕の周り以外でもそういうひとは居るんじゃないかと思う。
そのひとたちの助けになれば、これも一種の供養なのかな、と思うので、以下は、2010年12月20日現在、Amazon.co.jpにおいて新品で購入出来る、キャプテン・ビーフハート・アンド・ザ・マジック・バンドのオリジナル・アルバムを紹介する事にした。
(2010年12月20日23:45現在「在庫あり」になっているものを選んだ)


しかし、天上のドン・ヴァン・ヴリート氏に見られたら、「もう過去の音楽なんて無かった事にしたいのに、余計な事しやがって」って言われてしまうのかも知れないな、とも思うけど。

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SAFE AS MILK
1967年発売のデビュー・アルバムにして名盤。
後年の前衛っぷりを先に知っていると、意外にも保守的なブルース・ロックのようにも聴こえるけれど、時折挟み込まれる変拍子や不思議なリフレインはやっぱりマジック・バンド。というか、普通のロック音楽としても破格に格好良い。
このCD盤は、楽曲の魔術風味が一気に強まる傑作セカンド・アルバム、「STRICTLY PERSONAL」録音時のアウト・テイク等がボーナス・トラックとして収められたお得盤です。



TROUT MASK REPLICA
キッチュなジャケットと「フランク・ザッパ・プロデュース」の冠で、ディスコグラフィ中最も有名な3作目。教祖ビーフハート率いるカルト教団さながらの合宿生活の中で録音された、ロックンロールの極北。先ずこれを聴いて「さっぱりわからん」と挫折する初心者が多い1枚ですが、繰返し聴いていれば、ある日ふと啓示のように、格好良さが理解できる瞬間が訪れる筈。




BLUEJEANS & MOONBEAMS
この間にも「LICK MY DECALS OFF, BABY」や「THE SPOTLIGHT KID」「CLEAR SPOT」など数々の名盤があるんですが、残念ながらいずれもアマゾン在庫なし。
これは在庫あるので一応紹介しますが、熱心なファン以外は買わなくても良いでしょう。キャプテンに愛想を尽かしてマジック・バンドのメンバーが全員脱退、失意のビーフハートがセッション・ミュージシャンをバックに歌った、言ってみればボーカル・アルバムです。



SHINY BEAST (BAT CHAIN PULLER)
で、その「BLUEJEANS & MOONBEAMS」の4年後、1978年に発売されたのが本作。フランク・ザッパのマザーズに居たミュージシャンや、初期マジック・バンドのファンだった若手メンバーで構成された、新生マジック・バンドのデビュー作です。前作の不甲斐なさは何処へやら、往年の変拍子と脱臼リズムが完全復活。演奏はより精密さを増し、格好良いことこの上ない。今回アマゾンに在庫があった4枚のうち、入門編にどれか1枚と言うなら迷わずこれをお薦めします。

この後、キャプテン・ビーフハート・アンド・ザ・マジック・バンドは「DOC AT THE RADAR STATION」(←個人的には全作品中で最も好きなアルバムです)「ICE CREAM FOR CROW」と立て続けに傑作を発表。1982年、キャプテン・ビーフハートの引退に伴う活動停止を迎えます。





2010/12/7 | 投稿者: losthouse


2010年12月4日 東京・梅ヶ丘 Crazy Cats


1. ガソリン・アレイ

2. オイディプスとスフィンクス

3. さようなら女達

4. タンク・タンクローのテーマ

5. 個人的フォーク・ジャンボリー

6. うすのろ



振り返ってみれば、ロストハウス史上最高の演奏だったのでは無いかと自負しておりますが、ロストハウス史上最低の動員記録となった記念すべきライブでもありましたw
声援いただいた皆さん、どうもありがとう。






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