2006/12/30 | 投稿者: losthouse

地獄の忘年会ラッシュも終わり、あとは今年一年を振り返りながらのんびり過ごしましょう。

2006年のインターネットで最も衝撃的だったのは、やはりこの「日本プロボウリング協会公認 プロボウラーズカード」の存在が明かされた事でしょうか。

魅力的にも程がある、素晴らしい画像群を眺めながら、それでは皆さんよいお年を。


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2006/12/25 | 投稿者: losthouse

メリークリスマス。
パーティばかりして酔っ払ってばかりいて、全く本屋に行く時間も気力も持てなかったので、新刊書店へ行ってまとめ買い。

諸星大二郎「スノウホワイト」
グリム童話シリーズの第二弾。最高に面白い。楳図かずおが断筆した後、現代日本で古き良きセンス・オブ・ワンダーを描ける唯一無二の作家だと改めて認識する。

楳図かずお「宿り花」「雪の花」
その楳図が貸本時代に残した単行本の復刻。既にタイム・パラドックス・テーマを扱い、話者の交代による多層的な構成の「雪の花」が後の「イアラ」期の作品を思わせて興味深い。

グレッグ・イーガン「ひとりっ子」
基本的に新刊でSFは買わないのだけれど、この人の短編集だけは出たら買うことにしている。何度も言うようだけど「しあわせの理由」は僕にとって最高水準の現代小説なのである。

横溝正史「喘ぎ泣く死美人」
現行角川文庫による、未収録短編集第二弾。いつ読めるかわからないけど、とりあえず買っておかないとまたすぐ絶版にしてしまいそうで。

ところでこんな横溝正史全集が角川から出るそうな。
んなヘボい端末なんか要るか。本で出せ本で。

2006/12/23 | 投稿者: losthouse

毎日がパーティの暮らし。
酔っ払って自転車の物真似をしたり線路に石を置いたり紙おむつを被ったりタクシーの屋根に登ったり牛丼屋を破壊したり人間ハンバーガーの唄をうたったり露悪的な気分になって朝になって少し正気を取り戻して、このまま寝るのも勿体無いから、じゃあ映画でも観に行こっか、っていうことになって良く晴れた日、リメイク版「犬神家の一族」を観に行く。

脚本もそのままだというし、そもそも物語は滅法面白いわけだから、リメイクの出来が悪くてもそれ程のもんじゃ無いだろう、いわば安全パイな映画だと思って安心して観に行ったのだけれど、観てびっくり。全然面白くない。というよりも観ながら「はやく終わんねぇかなぁ、ああ、まだこの後ひとり死ぬんだったっけ」等と考えているというのはよほど退屈なのである。

オリジナルの素晴らしさは、何と言ってもそのテンポの良さ、スピード感にあると思うのだけれど、今回のリメイクではひとつずつのシーンをじっくりたっぷり観せる演出で、恐らくそれは狙いなのだろうけれども、どう贔屓目にみてもつなぎの間が悪くて間延びした演出にしか思えない。

その反面、オリジナルにはあった背景の細かな説明、例えば野々宮家と犬神家の因縁だとかをかなり端折ってしまっているものだから、死んだ犬神佐兵衛の遺志がどうにも解りにくくて、見えない手に突き動かされて人を殺してしまう犯人の哀しさ、ってのもいまいち伝わらない。

初老の金田一は頭を抱えて推理するというよりも、もう既に最初から真相を全て知ってしまっていて、果たして事件がうまく転がるか、脇から常に傍観し演出しているといった感じで、「しまったぁ」って言っても全然しまった感は無い。そうなることを知っているのに取り敢えず「しまったぁ」って言ってみた感じ。そんな石坂浩二の演技はオリジナルとまるで違う金田一を表現しているという意味ではとても上手で良かったけれども、だからなんだ、って気もする。

2006/12/17 | 投稿者: losthouse

唐沢俊一のラジオで実相寺昭雄追悼特集をやっていて、その抜粋がここで聞ける
生前のインタビューからの音源も流されるのだけど、「今でもウルトラセブンの監督って言われ続けるのをどう思いますか?」って唐沢俊一の勇気ある質問に対して、「嬉しい。もっと撮っておけば良かった」と珍しく柔和に答えるのは気心知れたインタビュアーだからか。それとも「皮肉なこと言わせたいんだろうから素直に答えてケムに巻いてやろう」って幾重にもひねくれた天邪鬼の為せるわざか。


以下は最後のテレビ演出作品になった「ウルトラマンマックス第24話 狙われない街」をYouTubeから。
往年の凄みはもう無いけれど、嬉々として自作をパロディにする最後のサービス精神。


狙われない街 1/3


狙われない街 2/3


狙われない街 3/3

2006/12/10 | 投稿者: losthouse

平沢進が「パプリカ」の音楽でアカデミー賞のノミネート対象になったそうな。

でも、よくよく読んでみるとノミネート作品を選ぶ為のノミネートってことらしくって、当然落選するでしょうからそんなに凄い事では無いような気もしますし、そもそもアメリカ人にアカデミー賞もらうって事がそんなに凄い事なのか良く解らないし、もし受賞して平沢進が坂本龍一みたいになってもとっても気持ち悪いので、2ちゃんねる辺りで大騒ぎになっているのが理解できない。

2006/12/8 | 投稿者: losthouse

どうしようもなく情けない邦題が付けられているけれど、実はP・D・ジェイムズ「人類の子供たち」の映画化であった、原題は「The Children of Men」邦題は「トゥモロー・ワールド」という映画を観る。

監督はアルフォンソ・キュアロンというひとで、「天国の口、終りの楽園」とか有名だけど観たこと無いし、「ハリー・ポッター」の何作目かも撮ってるらしいけどハリー・ポッター自体観た事が無いのでどういう人だかまるで知らない。
でも「久々の本格SF映画」なんて異様に高い評判を聞いてしまったので、いちSFファンとしては見過ごすわけにはいかないのである。
だから観た。

物語は確かに50年代から綿々と続く人類終末/ディストピアSFなんだけれども、圧倒的な画面の暗さ、登場人物の陰鬱さ、演出の冷酷さ、観終わって完璧に打ちのめされて、いやぁな気分になって劇場を出た。
「トゥモロー・ワールド」なんてちゃらけたタイトルを付けてる場合では無い、凄まじくショッキングな映画だった。

凄まじいのは長回しで撮影された一連の市街戦シーンで、臨場感なんて生易しいもんじゃなく、銃を構えたひとが向こうから走って来て銃口が近付いて来て、銃声がしたかと思うと前にいるひとの頭が弾ける。カメラに血が跳ぶ。リアリズムにも程がある、もう怖くて怖くてたまらない映像の連続で、やっぱり2001年9月11日より後、戦争がどれだけ全人類の身近なものになったか、ニュース映像がどれだけ世界中の人々の共通イメージになっているのか、そういう事を考えつつも、911といえばスピルバーグ「宇宙戦争」を超える特撮映像はもうなかなか誕生しないと思っていたけれど、この映画こそはポスト「宇宙戦争」、もうこれ以上強烈な映像がつくられたらあとは怖くて気絶するしか無いんじゃないか、と思ってしまう。

個人的には「本格SF」だとは思えないけれども、これは如実に時代の気分を反映した映画であり、いまを暮らしている人たちの為の映画である。良心のあるひとはみんな観たら良いと思う。

ちなみにDVDやなんかでテレビ画面で観てもまったく意味の無い映画なので、是非劇場で観ましょう。来週中には終わってしまうようだからお早めに。

2006/12/7 | 投稿者: losthouse

本当に今年は大事な人たちが一杯死にました。

そんな中、シド・バレットの遺品競売なんてやってたみたいで。

どれもいかにもシド・バレット「らしい」品々ばっかりで、笑えるんだか泣けるんだか。

2006/12/1 | 投稿者: losthouse

もうがまんできない。って歌いながら、公開初日の初回、「007/カジノ・ロワイヤル」を観に行く。

予想を裏切らぬ大傑作。
ボンド映画の凄いところは、マンネリが続いて「さすがにもう駄目だろ」って思っていても、必ず起死回生の1本、ってのを着実に送り出して来るところで、今までにも「女王陛下の007」とか「リビング・デイライツ」とか色々あったのだけど、今回の気合いの入り方は今まで以上。

1968年生まれで2006年に38歳のジェイムズ・ボンドが007に就任する、って設定は、つまり今までのシリーズを無かった事にする、って事で、そんな事したらシリーズの持つ独特の味わいが消えてしまうんじゃなかろうか、とその点だけが心配だったのだけど、まるで杞憂。
全体に古典的なボンド像をとても大事にしたつくりで、プレ・タイトルは1作目「ドクター・ノオ」の有名な射殺シーンを思い出さずにはいられない。
でも「カジノ・ロワイヤル」のボンドは、人を殺しておいて軽口叩いたりはしないし、満身創痍で死にかけたりするし、そういう意味ではイアン・フレミングの書いた原作のボンド像に最も近い。
仕切り直しは仕切り直しなんだけど、「伝統から脱却して変革を」とかそんなんじゃ無くて、余計な演出やルーティーンによってセルフ・パロディに堕していたボンドを、本来のボンドに「戻した」だけなんである。

ティモシー・ダルトンが志半ばで降板してから十数年、良心的なボンド・ファンがずっと観たかった本格的なボンド映画が、初めてやっと出来たんじゃなかろうか。




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