2006/3/26 | 投稿者: losthouse

練馬区にある野外遊園地。その隣に巨大で威圧的な建物があり、それがシネマコンプレックス、略してシネコンとかゆーものらしい。要は映画館のことである。

そのシネコンに初めて入って、「ナルニア国物語」とか「ドラえもん」とかが上映されている部屋に嬌声を上げて入って行く家族連れを横目で見ながら、僕は最上階、シネコンのなかでも一番小規模な劇場へと足を運び、家族連れが誰もいない100席にも満たない狭い部屋のなかで、クローネンバーグの新作「ア・ヒストリー・オブ・バイオレンス」を観た。

まだ観ていないひとの為にあれこれは書かないが、クローネンバーグの天才が最大限に発揮された大傑作である。
こんなに良い映画なのに客席はがらがらだったので、多分すぐ終わってしまうんだろう。勿体無いから明日にでも観に行ったほうが良い。

2006/3/25 | 投稿者: losthouse

暇さえあればSF本を読み漁っている。
読み漁っていれば当然手持ちのSF本が無くなるわけで、そんな時には古本屋へ行って大量に購入してくる。
SF文庫本の中古価格の相場なんて有って無いようなものだから、結構珍しい絶版ものがブックオフで100円で売ってたりもする。
そういうものを見つけた時はやはり嬉しい。

長年読みたい読みたいと思っていて、古本屋に行く度に目を皿のようにして棚を見つめて探し続けていたトーマス・ディッシュの「プリズナー」を、中野の古本屋で遂に発見し、200円で買った。
それほど数が出ていないわけでも無いだろうから、別に稀覯本とかそういう類のものでは無いのだけれど、何故か今までめぐりあわなかったんである。
こういうものを見つけた時はやはり嬉しい。
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で、僕が何故「プリズナー」をそんなに読みたかったのかというと、この本は「プリズナーNO.6」というイギリスのテレビ・ドラマの小説版なのであって、あの不安で暗くて寒々しい絶望的な物語を、やっぱり絶望SFの天才ディッシュがノヴェライズしたんだから、面白くない訳が無い、と思ったのである。

どれどれ絶望してやろう、と思って早速読み始めたら、前半こそドラマの物語をなぞって進行していくのだけれど、後半は完全にディッシュのオリジナル。
シェイクスピアだのギリシャ神話だのペダンチックな引用が繰返されて、ドラマ版以上に観念的な物語が語られ続け、ラストに至ってはまるで違う。
ドラマの最終回はまさに悪夢のような、他人と自分が入れ替わってしまうドグラマグラの地獄絵巻だったけど、ディッシュ版はいちおうオチをつけて収めようとしている。
でもそのオチが随分地味というか、とってつけたような結末なので、読者としては最後になっていきなり物語世界から放り出されたような、ドラマ版とはまた違った種類の絶望に襲われて、うむ、絶望と一口に言っても色々あるもんだな、と、そんなことを考えて大変ためになった。でも肩が凝った。疲れた。

2006/3/21 | 投稿者: losthouse

輸入盤屋を何軒かまわって探してもどこにも売ってなかったものだから、以前ネットで注文していたマジック・バンドの再結成ライブ盤がやっと届く。

階段を踏み外して転げ落ちるような往年のスピード感は流石に無いが、老体に鞭打ってみんな立派に変態プレイ。
もちろんキャプテン・ビーフハート本人は不在だけれど、ジョン・フレンチがかつてのビーフハートになりきって熱唱していて、そのボーカルもすごく良かった。

おまけにDVDも付いていて、それを観てると俄然ナマで観たくなって来る。
再結成マジック・バンドは今年も春から欧州ツアーに出るそうで、以前のセット・リストを見てると最高の選曲。観たいなぁ。来日しないかなぁ。しないだろうなぁ。

2006/3/18 | 投稿者: losthouse

中野の駅前で遊んでいたら、何だか通りが騒がしい。

路の彼方から電気的に増幅された野太い怒号が鳴り響き、それに応えるように駅前からは警察車両がスピーカーで何かを呼びかけている。
バスロータリーでは警察官が交通整理に忙殺されているのだが、彼等の努力も空しくバスは一向にロータリーに入って来る気配は無く、バスを待つひとたちの列は停留所から溢れて伸びてしまっている為、通りに面した商店と行列のあいだで、店に入りたい訳でも無く、バスを待つ訳でも無い無関係な通行人たちが立ち往生している。

バスを待つひとたちがみんな大久保通りのほうを見てあんぐり口を開けて呆けた顔をしているので、なんですか、いったい?と僕もあんぐり口を開けて呆けた顔で見てみると、PSE法反対の旗印を掲げたデモ隊が、サンプラザに向かって行進しているところだった。

交通が麻痺した大通りを、アジテーターを乗せた軽トラックを先頭に、数十人の老若男女がぞろぞろと続いている。
各自がその手にプラカードや電子楽器、炊飯器やテレビを抱えて歩いているので、傍目には珍妙なパレードのように見える。
しかしそんな珍妙さを打ち破るのは、先頭の軽トラックに据えられたスピーカーから鳴り響くアジテーションで、無闇に「馬鹿野郎、この野郎」と連発する語彙の少ない表明は、オーヴァーロードした音響効果も手伝って、通行人にしてみれば怒号か恫喝にしか聴こえない。

厚い雲がたれこめていた夕刻の空からは、大粒の雨が降り出してアスファルトを濡らし始める。
パトカーに加えて消防車や救急車、挙句は青い護送車まで駅前に集合し始めて、まさかデモ鎮圧に駆り出されたわけでは無かろうが、偶然にしてもそれが実に劇的な効果で、まるでデストピアものの映画を観ているようなそんな気分で、なかなか良いな、と僕は思った。

2006/3/15 | 投稿者: losthouse

ついでにYouTubeネタ。
こんなの初めて観たんですが、結構有名なんでしょうか。

デヴィッド・アレン入りの最初期ソフト・マシーン

あとこんなのも。

ジョン・ケイルがビオラで客演しているケヴィン・エアーズのスタジオライブ

2006/3/14 | 投稿者: losthouse

もしかしたらYouTubeには物凄いビデオが転がっているかも知らんと思って、ためしにビーフハートで検索してみたのだけれど、よくある映像ばかりであまり掘り出し物は無かった。

でも折角だから「アイスクリーム・フォー・クロウ」のPVでもリンクしておきます。
もし観た事無いひとが居たら観るように。

これが格好良いと思えるかどうかが踏み絵。
なんの?

2006/3/13 | 投稿者: losthouse

というわけで先週末からずうっとビーフハート漬けで、iTunesに「トラウトマスク・レプリカ」を入れて、それをiPodに転送して聴きながら自転車に乗ったりしているのだけれど、ナレーションやコラージュっぽい部分を無視して、個人的にお気に入りの楽曲だけを抜粋して、更にプレイリスト上で曲順を入れ替えたりして聴いていると、これが全然違うアルバムみたいに聴こえてきて実に格好良い。
否ロックの金字塔のように言われている「トラウトマスク・レプリカ」が、実は疾走感に溢れるロックンロールの名盤でもあることがわかる。

ちなみに僕のプレイリストはこんな曲順。左はCD版のトラック・ナンバー。

6 Moonlight on Vermont
4 Ella Guru
17 When Big Joan Sets Up
12 My Human Gets Me Blues
1 Frownland
7 Pachuco Cadaver
20 Ant Man Bee
13 Dali's Car
26 Steal Softry Thru Snow
19 Sugar 'n Spikes
28 Veteran's Day Poppy

おすすめは3、4曲目、「 When Big Joan Sets Up」と「My Human Gets Me Blues」のつなぎ部分で、この順番で聴くととてつもない格好良さに悶絶、快感のあまり叫び出したくなるくらいにシビれます。
CD版をお持ちの方は是非お試しあれ。ほんと凄いから。

2006/3/11 | 投稿者: losthouse

「世界には人間が40人居る。そしてそのうちの5人はハンバーガーである」ドン・ヴァン・ヴリート

"There are Fourty People in The World,and Five of Them are Hamburgers." Don Van Vliet

2006/3/10 | 投稿者: losthouse

最近出た、らしいのだけど全然知らなくって気がつかなくって本屋で素通りしていた「キャプテン・ビーフハート」という本を、たまたま見かけてびっくりしてすぐ買って、そんですぐ読む。

生誕から音楽廃業〜隠遁までを、インタビューや過去の雑誌記事などをまじえて事細かに綴る評伝。
眉唾な話もあるけど、「セイフ・アズ・ミルク」ジャケットのチェック柄はアバ・ザバ・キャンディの包み紙を模したものであるとか、「ヘア・パイ」の後半でビーフハートに威圧気味に話しかけられてる子供が、後のマジックバンドに加入することになるエリック・ドリュー・フェルドマンの友だちだったとか、80年代のマジックバンドが「グリズリ−2」に出演させられそうになったとか、今まで知らなかった事が沢山書いてあって、大変面白かった。

で、そんなことはどーでもいーよ、ってひとにとっては、まことに退屈な本だろうし、そんなことはどーでもいくないぜ、ってひとが、この世に、ましてや日本に何人いるのか甚だ疑問であり、そんな本が河出書房なんて立派な会社から堂々と出版されたことが興味深い。

英語の駄洒落や下ネタが理解できない僕のようなひとにとっては、歌詞に関する詳細な分析も実に役立つ。翻訳のセンスも良いし、とっても良い本です。
どーでもいくないひとはすぐに買ってください。

2006/3/6 | 投稿者: losthouse

鳥のオリンピック。

http://vipper.orz.livedoor.biz/archives/50435040.html




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