<人は1日6.5Km歩く>
現代人は一日に、平均6.5km(約7,500歩)歩くといわれています。そして計算上では、一生のうちに地球を約4周もすることになります。歩行のたびに、足には体重プラス負荷重量がかかり、実は毎日大きなショックを受けているのです。
私たちの足には一対になる52個の骨があります。(ここでいう足とは、解剖用語としての、足首から先の地面にふれる足をさします。ついでに脚とは大腿と下腿、下股とは足と脚、すなわち全体のことです)全身で206個ある骨のうちの4分の1が、なんと足首から先の足にあるのです。
そしてこの一対の足にはさらに、64の筋肉と腱、76の関節、214の靭帯があり、これらが複雑に絡み合い、直立して歩くことを可能にしています。足は「芸術作品である」と言った、ミケランジェロも驚くほど工学的傑作であると同時に、大変複雑な器官なことがおわかりでしょう。
ところで、私たちの足には、歩き始めると実際の静止体重よりも約20%増の附加 重量がかかると言われます。これは、体重60kgの人ですと、1歩ごとに片足に72kgの重みがかかることになります。一日6,000歩と少なく見積っても両足に延べ432トンもの負荷がかかることとなります。ちなみにこれはジャンボ機以上の重さです。さらに急ぎ足になると片足1歩に約81kgもかかります。 足の進化の一因は、このように大きな力を受け止める必要から、複雑で高性能な足が生まれたと考えられます。そして、この大きな力から足を守るために、慎重な靴選びが大切です。