秋のアンテナ祭り第3弾は、今後のメインバンド、レガシーハイバンドでは、「もうここしか使えないよ!」の14メガ改善策です。
わたしの使ってるハイバンドアンテナはこういうふう。
ミニマルチの安くて旨いナイストライバンダT33jrHをメインに、上にはスキマ用、ダイヤモンドのCP-6、6バンドGP、下には同じくミニマルチの14メガHB9CV、HB-202jrDX(軽量型)を90度でクロスさせ、世界中どこからでも呼ばれてしまう特性を持つ14メガを幅広く取ろう、という作戦の構成です。
ですがHB9CVとトライバンダが近接しすぎて無理筋、HB9CVには上下ふたつの共振点ができてしまいどうやっても肝心の14メガバンド内はSWRが2.2以下に下がらないので送信できない、受信専用になってしまっております。
T33jrHトライバンダは、28メガではロングジョン仕様、4エレと同じ飛びを見せつけてくれ、21メガも良く飛びます。ですがやはり、どこの3エレ短縮トライバンダにも共通な弱点として14メガが飛ばない、。
ハイバンドが14メガしか使えない今、この3エレトライバンダをなんとかできないか、あと1dBで良いから14メガのゲイン上げられないか?というのが課題になりました。マルチバンダですから、エレメントもブームも何も動かさずに簡便にできないか?
こういうとき、誰でも考えつくのが、3エレのラジエタとディレクタの間にもう1本、14メガだけのディレクタ足す。
というので、T33jrHの14メガはこうだろう?という仮説の元にMMANAでシミュしてみました。
まずは無難にフォワードスタッガ的なの。
何んにも変わらねええ。
これは50cm前方に置いたものですが、じゃあ、ラジエタとディレクタの中間的地点に置いてみます。とインピーダンスは檄下がるわ、もうむちゃくちゃに。ヘンに最適化するとブーム長が長くなったりなぜか横ズレにオフセットしたり。
では、ラジエタをHB9CVにするのはどうだろう?
こういうのですね。
いまのラジエータに1本足して2エレフェーズドアレイ化、ミニマルチで言うとHB32SXみたいなのを入れ子にした4エレ。
、、なこたマルチバンドで最適化した2エレHB9CV設計だけでも大困難なのにそれを4エレに入れるなんて無理でしょが。
だいたいがMMANAもロクに使えないよなドシロウトがシミュなどというのが片腹イタイのであって、つべこべ言わずに、困ったときには即、ミニマルチ社長さんです。さっそく電話。
すると、「そりゃアンテナの前にディレクタ付けなきゃあかんでしょうな」、という、ごく常識的かつ正統的なお答え、
そして、あまり知られていないがT33jrHの上位、4エレのT43jrHというのがあるのだそうです。で、既存のT33jRHのディレクタの先に第2ディレクタ付けるという案を考えてもらいました。これならアンテナ傾けるだけで出来そうだ。
ここでしばし沈思黙考。
確かに4エレにすれば1dBくらいは上がって今までリーダビリティ1(?)の、なんか呼んでるような気がする空耳信号が、どうにか聞こえる2〜3くらいまでにはなるでしょう。ですが、今後の自分のアクティビティをよーーく考えてみる、、。
、と、DXCCはもうやめたし、DXコンテストもほとんど出ない、やるきない、そんな生半可な状況で、安定した現状をわざわざ変えることもないだろう、風も吹くし危ないし、
、ということで、「せっかく考えてもらったのに申し訳ないですが」、、と社長さんに詫びの電話をしますと、「そのほうが良いでしょう」とのお答え。
つまりホンモノの4エレT43jrHは、T33jrHのブーム径が軽量タイプな38φに対して、当り前ですが強度考えて、一回り太い50φなんださうです。だから、「強度に保証ができないからやめたほうが良いですよ」という、ユーザサイドなありがたいお言葉なのでした。
では社長さんに、「全国のT33jrHファンのかたたちのために、いちおうは4エレ化できることをブログで書いても良いですか?」と訊いたところ、ええですよ、とのお答えにて、このエントリを書いています。
もしこの文章をごらんになって、T33jrHを4エレ化したいかたがおられましたら、ミニマルチアンテナさまにお問い合わせください。その際は上記、ブームが細い、ということはかならず考慮に入れて、ご自分の責任において行ってください。
これでわたしの無線人生方針は確定です。もうルーフタワーのアンテナは一生いじりません。ハイゲインの14メガ4エレモノバンダに取替えてしまうか?、クリエイトの214Aは?、、など雑念ばかりだったのですが、やっとで解脱した。
これからは、「むしろ飛ばないのを楽しむ」、という中島敦の名人伝的、不射之射の境地というか、それをも越えて最終的には、「屋根の上のあれは何ですか?」というところまで行きたいと思って居ります。
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