GRANITE

　オオサンショウウオ探索が昼過ぎに終わったので、午後は前回の続きで石橋を見学して回りました。新しい橋に役目を譲ったもの、小さいながらもいまだ現役で頑張っているもの、いろいろあって楽しませてくれました。


　　　　　西光寺橋。隣に新しい橋が架けられています。
　　　　　　　　　　　経座橋。石積みが見事でした。

　巨大な岩窟に作られた「龍岩寺」は、日本三大投入堂の一つ。建物自体もすばらしいのですが、木彫りの三尊仏がいわせません。しばしお堂のなかでお祈りをしてきました。辺鄙なところにあるせいで訪れる人が少ないようですが、本当にもったいないことです。

　　　　　　日本三大投入堂の一つ「龍岩寺」、見事でした。
　　　　　　　　「きざはし」、そろそろ危ないかも・・。

　高速に乗るために玖珠へ移動、これまで訪れる機会に恵まれなかった「鬼が城古墳」をみてきました。農作業中のおじいさんに古墳まで案内してもらい、面白い昔話をきかせてもらいました。

　　　　　　　　　貴重な装飾古墳というのに荒れ放題・・。
　　　　　　　　　　「木の葉」の文様がはっきりわかります。

　最後に「角牟礼城跡」を訪れました。山城なので下から歩いてみたかったのですが、日暮れが迫っていたので山頂まで車であがりました。ここの石垣は穴太積みという強固な造りだそうで、島津の大軍が攻め寄せても落ちなかったとのこと。さきの熊本地震で石垣が一部崩壊しており、補修工事があっていました。

　　　　　　　　　思った以上に石垣が残っていました。

　先日院内町を観光した際、道の駅でオオサンショウウオが保護・飼育されてあるのを知りました。耶馬渓はオオサンショウウオの生息南限とのことで、今日でも目撃例があるとのことでした。

　オオサンショウウオは水のきれいな河川の上流域に生息しているそうです。耶馬渓界隈をくまなく調べてみると、温見川の左股流域に自然林が残されており、オオサンショウウオを見ることができるのならここしかないと確信しました。

　10月も終わりになり沢へ入るのを少しためらいましたが、標高が500ｍくらいなのでこごえることもないだろうと考えました。温見川の右股は「岳切渓谷」として有名な観光地ですが、ここを下降して左股へつなげることにしました。「大飛の滝」の前後に遊歩道がついているので、「大飛の滝」を懸垂すれば労なく二股まで移動できました。

　左股へ入りましたが水量は少ないし、雨の後で水は濁り気味で、外れ感がヒシヒシとおしよせてきました。ほどなく周囲を岩壁に囲われた5ｍほどの滝（左股唯一の滝・・）が現われました。ビレイヤーがいれば簡単に越せたのですがソロではその度胸もなく、左岸を高巻き。予想どおり、滝上には岳切渓谷と同じような（規模はかなり小さいのですが）ナメが出現。断続的にですが、源頭部まで延々と続いていたのには驚きました。抜けが県道？というのは興ざめでしたが、これは仕方ありません。

　歩きながらあちこち探してみたのですが、オオサンショウウオを見ることは叶いませんでした。反省すべきは、もう少し生態を学習しておくべきでした。夜行性ということさえ知りませんでしたから（笑）。とあるHPから引用、『日中は岸の穴や下に潜んで、主に夜間に活動し，川底をはいまわってエサなどを捕食する。院内町では8月下旬〜9月上旬が繁殖期で，この時期には上流へ移動し，時には陸上をはっている個体も目撃される。』

　来年はもう少し早い時期に探してみることにします。絶好のテンバもあったので泊りで探すのも一興かもしれません。

　　　　　　　　　　　　　左股の唯一の滝。
　　　　　断続的に現れるナメ。退屈だけど美しい・・。
　　　　　　　　　　源流部まで延々と続くナメ。
　　　　　　　　　　枝沢の探索も楽しそう・・？

　春と秋に開かれている古墳の特別公開、見にいきたいと思いながらもなかなか機会に恵まれませんでしたが、やっとその時がきました。普段は入ることができない石室や、見ることが叶わない装飾壁画を目の当たりにできて、とても充実した一日になりました。

　まずは嘉麻市の「沖出古墳」へ。それはもう見事な前方後円墳でしたが、石室および石棺がレプリカ？とあって感激はいまひとつでした・・。

　　　　　　　　これぞ前方後円墳、見ごたえ十分でした。

　気を取り直して飯塚市の「小正西古墳」へ。金網とレプリカの埴輪に囲まれた古墳を見た時にはクラッとしましたが、石室は見応えがありました。一つの墳丘に二つの石室を持つ貴重な古墳だそうです。



　次はお目当てだった「川島古墳」。ここの11号墳には壁画が良好な状態で残されているとのこと。壁画保存のために一年中空調をきかせているとのことでしたが、解放される（見学できる）のが年に4日だけというのはもったいないことです。

　　　　　　　　上が川島1号墳、下が11号墳。
　　　　　　　　 みごとな装飾壁画（パンフから）。

　ついでといっては失礼ですが、時間が余っていたので田川の「夏吉古墳」と「伊方古墳」をみてきました。いずれも見事な巨石墳で、十分にいやされました。

　　　　　夏吉古墳。メットと懐中電灯を貸してもらいました。
　　　　　　　　　　　　　　伊方古墳。

　体育の日の四連休、新酒祭りに、古墳巡りに、石橋巡りに、クライミングに、シーカヤックと楽しく遊びまくりました。

　10/8、アクシオンで登っていると雨が降ってきたので、映画をみにいきました。映画館へいくのはここ30年間で3回目か？55歳以上になると割引きがあり、うれしいような悲しいような・・。

　10/9、安心院ワイナリーで新酒祭りがあるというので行ってみました。ついでといってはなんですが、行橋周辺で巨石墳巡り、院内で石橋巡りをしてきました。昨今ひどい災害が多いので、古墳も石橋も機会があるときに見ておかねばなりませぬ・・。

　10/10、日向神でクライミング。久しぶりの外岩でしたが、秋晴れの下楽しく登ることができました。

　10/11、かねてからしてみたかったシーカヤックを初体験。操作は思ったほど難しくはありませんでしたが、山登りと同じようにステップアップが必要だと感じました。小さな入り江でしたが魚もたくさんいて、釣りをするのもよいかもと思いながら漕いできました。

綾塚古墳。巨大な石室でした。無料なのが信じられません・・。
橘塚古墳。ここも巨大な石室でした。
安心院ワイナリーの新酒祭り。すごい人出でした・・。
鳥居橋。院内で最も美しい石橋だそうです。
打上橋と水路橋。
御沓橋。
分寺橋。
久地橋。水がきれいだったら言うことないのに・・。
両合橋。言うことなし、院内で一番だと思いました。
念仏橋。
モンベルのシーカヤック講習会。お世話になりました。

延岡の北にある八戸集落を流れる「下の谷・左股」を遡行してきました。この谷は、「紅渓石」と呼ばれる赤みを帯びた硯石（硯は延岡の伝統工芸品）の産地だったそうです。

　八戸集落の神社に駐車させてもらいました。すぐに最初の滝マークである「八戸観音滝」へ到りました。このあたりには赤い石がたくさん転がっていました。地元のおじいさんに確かめるとこれが「紅渓石」だとのことでしたが、今はもう石はとっていないそうです。

　ほどなく右股（こちらが本流筋のようですが・・）を分け左股へ入りました。小滝をいくつか越していくと20ｍほどの二条の滝が出現。てっきり高巻くものと思っていましたが、沢グルメ師が見事に突破、さすがでした。さらにあがっていくと滝マークが付けられている大きな滝が現れました。これもてっきり高巻くものと思っていましたが、登れそうなラインがあるらしくやむなく登ることになりました。右側からあがって滝芯をトラバース、左側から立ち木伝いに滝頭へでました。ヌメリがあり支点も貧弱でしたが、ガバガバだったので助かりました。

　その後も小滝を越していくと源頭部へ。周囲の原生林がとてもきれいで、ヤブを漕ぐことなく稜線へ抜けられました。642ｍピークをピストンし、右岸の尾根を下山。512ｍピークから谷へ降り、杣道をたどって八戸の集落へ戻りました。

　10月とは思えない暑さで汗だくになりましたが、おそらく今シーズンの最後を締めくくる楽しい沢登りになりました。たくさんいたヒルもご愛敬でした・・。


　その昔、「硯石の産地は宮崎県東臼杵郡北川町のゲンサキ山のベンガジガ谷」と記されてあったそうですが、果たして今回登った山（谷）がそうなのでしょうか・・。

美しい紅渓石がごろごろ。
八戸の観音滝。取水パイプが興ざめでしたが・・。
標高210ｍ付近の大滝。
滝マークが付けられた大滝。
右から上がり激シャワーで左へトラバース。
トラバースなのでフォローも大変そう・・。
楽しい小滝もたくさん。