先日、日向神正面壁に新しいルート「福岡山の会ルート」が拓かれました。トポを見たところ、一部にエイドが入っているものの、ほぼフリーで、しかもテン台までで登ることができることがわかり俄然登ってみたくなりました。
開拓者はその昔雌鉾にあの「カメレオンルート」を拓いた方なので、グレードはともかくランナウトはいかがなものかと・・。年を重ね少しは丸くなられていることを期待していましたが、どこでも撤退可能なようにダブルロープで登ることにして、さらにシューズもあえて痛みを我慢して勝負靴で登ることにしました。ちなみにカムもいくつか携行しましたが、使えるところはありませんでした。
取り付きへは奥壁エリアへ上がる途中から右へ折れることわずかで、ピカピカのボルトが目にはいるので迷うことはありません。1ピッチ目が核心で5.10+、20m。出だしでいきなりランアウトの洗礼を受けましたが、落ち着いて登れば問題なし。最後の最後でサイドガバが欠けてフォール、クリップした直後だったので少し不用意だったかもしれません。2ピッチ目は5.10-、10m、3ピッチ目も5.10-で25m(ボルト4本なのでランナウトします)、ここはリンクしてあがりました。4ピッチ目は5.10a、25mですが一部A0が入っています。出だしのハングにはヌンチャクが残置してあって、困難さを物語っていました。豪快にハングを越えたあとは左トラバース、さらに小ハングをA0で越えてビレイ。5ピッチ目は5.10a、20m、左トラバースがちょっと微妙でした。ルンゼを横断してブッシュの中で小休止。ここまで3時間もかかってしまいました。
6ピッチ目は5.9、10mと短いので、7ピッチ目、5.9・A0、35mとリンクしてあがりました。ここのA0はボルトが遠くて少し難儀しました。8、9、10ピッチはいずれも5.9、30m。ここまでくればあとは楽勝だと思っていたのですが、岩も脆そうだしランナウトもしているので、いずれのピッチもグレード以上に緊張しました。11ピッチ目は5.5、30mでほぼ歩きでした。6時間弱でピークへ抜けることができました。
残念ながらフリー化できるようなレベルではありませんでしたが、機会があればまたトライしてみたいルートでした。
取り付き。左の錆びたリングは「久留米ルート」か?
1ピッチ目。グージョン、RCCそしてリングと続く・・。
4ピッチ目。ハングを豪快に越えていきます。
後半になってもデリケートなクライミングが続きます。
お願いしてきました^^。

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