「三滝沢」も無事に遡行し終え、次は森吉の「桃洞沢」へ行く予定だったのですが、4日先の予報に一抹の不安があったので、前倒しして「葛根田川」へ変更しました。登山口である滝ノ上温泉までは150キロほどのドライブでした。周辺のハイキングや縦走をする人も多く、結構な数の車が停まっていました。この夜も駐車場脇でテント泊。
朝はすばらしい快晴でした。準備を整えて6時過ぎに出発。葛根田の地熱発電所を通り過ぎ、適当なところから入渓しました。平凡な河原を右に左に渡渉しながら進みましたが、腰下までの渡渉はちょっと嫌な感じがしました。左右からきれいな支谷が滝になって合わさると、ほどなく葛根田のハイライトである「お函」とよばれる小ゴルジュにさしかかります。短いのがちょっと残念でしたが、白いナメと深緑の水とのコントラストが見事でした。
大石沢、沼ノ沢、中ノ沢といった大きな支流をパスするたびに、豊富だった水量が徐々に減っていきます。唯一の大滝である「葛根田大滝」を左岸から巻き、滝ノ沢を通過するといよいよ源流部に入ります。
八瀬森山荘にダイレクトに抜けるべく、位置確認をしながら慎重に詰めていきました。一か所だけ苦労して巻いたナメ滝がありましたが、おおむね快適に詰めあがることができました。12時半過ぎに山荘へ到着。まだ早かったので先へ行こうかとも思いましたが、喉の渇きに耐え切れず予定通り八瀬森山荘に泊まることにしました。
「お函」、短かったのがちょっと残念でした。
支沢の滝もきれいでした。
葛根田大滝。
翌日も見事な晴天でした。一気に下山することも可能でしたが、南八幡平の湿原を満喫するべく、田代平小屋でもう一泊するようにしました。この縦走路は人気ルートだと思っていたのですが、ササが密集する荒れた縦走路でした。大白森、小白森の湿原を通過し、田代平へ到着したのは午後1時過ぎ、のんびりと歩いたつもりでしたが、この日も時間を持て余してしまいました。田代平小屋は、トイレの臭いに閉口したもののまずまず快適な山小屋でした。
葛根田の原生林。右上の頂が大白森湿原。
広大な大白森湿原。
田代平小屋前の池塘からみた乳頭山。
三日目は薄曇りの朝でした。紅葉が見事な乳頭山(烏帽子岳)を越し、多くの池塘が点在する千沼ヶ原を経て滝ノ上温泉へ下山しました。
紅葉が見事な乳頭山周辺。
多くの池塘が点在する千沼ヶ原。

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