GRANITE

　年始のあいさつをかねて庵へいってきました。年末年始の冷え込みで、鹿川界隈は例年より早く氷結しているとのことでしたが、発達が不十分だったためか、ちょっとした寒の緩みで氷がかなり融けてしまったようです。

　日曜は放射冷却にもかかわらず、朝の気温は氷点下になっておらず。遠目からみたダキ山の氷瀑群もほとんど凍っていないとのこと。まあ、こんなときでも比叡で岩登りが楽しめるので、文句を言ってはいけないのでしょうが・・。

　土曜は3スラを、日曜はナックルフェース〜3KNを登ってきました。3スラから4スラのあたりがものの見事に整備されてあって、見違えるようになっていました。風が少し冷たく感じたものの、陽があたっていたので快適に登ることができました。

　この日は長女夫婦が発熱でダウン、残りの6名でボホール島へ観光へいきました。本旅行のハイライトだったので、脱落者がでたのはとても残念でした。

　セブの港から2時間ほどでボホール島へ渡りました。年末の台風による浸水被害があちこちでみられました。

　まずはロボク川でランチクルーズ。マングローブの川を遡りますが、ドブ川で全く楽しくありませんでした。クルーズ中に激しいスコールに見舞われましたが、30分ほどですっきりと晴れ渡ってくれました。

　ついで一番楽しみにしていたターシャ（tarsier）を見学。ターシャは、体長10センチほどの世界一小さなメガネザルです。繊細な性格だそうで、近くでまじまじとみることができず。さらに葉っぱの下にうずくまっているので暗くてよく見えません。来週白内障の手術を受ける母は全く楽しめてないようでした・・。

　帰りの船の時間がおしていたので、チョコレートヒルズは展望台に立ち寄っただけでした。珍しい地形なので素晴らしいといえば素晴らしいのですが、絶景というにはいまひとつでした。どれか一つでもてっぺんに立ってたらよかったのですが・・。

　わざわざカンタバコを訪れるクライマーはいないと思いますが、多少のTipsを。

・アクセスはタクシー利用がベスト。事前にドライバーと交渉して往復＆待ち時間分を決めるとよいでしょう。今回は2000ペソ+チップでした。少し遠回りですがLutopan経由がよいです。セブシティーから1時間強。

・カンタバコへ着いたら受け付けをしなくてはなりません。地元の方に教えてもらいましたが、かなりわかりにくいです。町の中央あたりの共同洗い場の隣です（写真参照）。一人あたり5ペソでした。

・アプローチは、町外れ（東側）の大木脇から北へ小さな路地を入っていきます。すぐに右折し、小川を竹橋で渡ります。渡ったらすぐに左折、明瞭な小道をたどっていくと岩場の基部に着きます。この間10分ほどで、まず迷うことはないでしょう。

・心配していた虫ですが、蚊はほぼゼロでしたが、アリには閉口しました。ちょっと立ち止まると足を刺してきます（蟻酸が強いのかかなり痛かったです）。

・ルートに関していえばトポはないので、ウェブでβフォトを入手して実物と照らし合わせる以外ありません。http://www.mountainproject.com/v/cantabaco-toledo-city-cebu-/107694021が一番まとまっています。

・グレードは5.8から5.14aまでそろっていますが、10台、11台が充実しています。3ルートしか登っていませんが、グレードは辛目に感じました。

・支点はおおむねボルトですが、錆びているのもあってちょっとショボイ感じがしました。ボルト間隔は普通ですが、1本目が遠いところがあります。ロープを岩の穴に通して作った支点もあり、強度に不安がありました。

・もう南国ではクライミングは絶対にしない、と堅く誓うくらい蒸し暑さに参ってしまいました。ただ、風が通る木陰はまあまあ快適でした。

　　　　　　　　　　カンタバコの街中にある受け付け。

　　　　　　町はずれの巨木の下から岩場へ向かう。

　　　　　　　　　　　竹で組んだ橋で川を渡る。

　　　　　　　　　　　　　アプローチは明瞭。

　　　　　　　　　歩くこと10分ほどで岩場に到着。

　二日目はクライミングとアイランドホッピングに別れて行動しました。といっても登りに行くのは私ら夫婦だけですが・・。

　セブ島の中央部にカンタバコ（Cantabaco）という町があって、その郊外に石灰岩の岩場があります。いかんせんフィリッピンの山奥なので、二人きりで訪れるのにはちょっと躊躇していましたが、昨春ここを訪れた友人から詳しい情報を入手でき、何とかなりそうに思えました。

　時間がもったいないのでタクシーを貸し切りました（往復2000ペソ≒6000円）。山道を走ること1時間強でカンタボコへ到着できました。岩場の使用料を支払い（5ペソ/人）、岩場へ向かいました。しっかりと下調べしていたので迷うことありませんでした。トポが手に入らなかったのですが、写真と実物を見合わせながらルートを同定しました。

　課題を残すことは許されないので、100％RPできそうなルートを登ることにしました。ルートの同定を間違ってアップで取り付いてしまった「Sadako (5.11b)」は幸いなことに2撃で、ついで「Bohemian (直上したので5.11aか)」もなんとか一撃、最後の「Pork Barrel (5.10a)」も一撃でした。予想以上の蒸し暑さにめげてしまって、登ったのはわずか3ルートでしたが、いずれのルートもバラエティーに富んでいて楽しめました。グレードが辛目なこと、プロテクションがちょっとショボイのが難点でしょうか・・。

　　　　Sadako。2便目はジャミングのテーピングをしました。
　　　　Bohemian。出だしも厳しいが、中間のワイドも厳しい。
　　　Pork Barrel。鍾乳石を乗り越していく楽しいルート。超辛！

　年末年始は家族揃ってフィリピンのセブ島へ旅行へ行ってきました。昨年結婚＆婚約した長女と長男が各々のパートナーを連れてきたので、新鮮な家族旅行になりました。ただ滞在が4日間と短かったので、けっこう慌ただしい旅行になってしまいました。

　年末の時期になってもフィリピンでは台風に悩まされるようで、到着寸前まで荒れていたそうです。心配していたフライトも定刻どおりに到着できました。

　初日は市内観光とショッピングモールへ買い物。サン・ペドロ要塞、サント・ニーニョ教会、マゼラン・クロスなどを見て回りました。南国の教会も趣があってよかったです。


　　　　　　　　　　　　　　　サン・ペドロ要塞。
　　　　　　　　　サント・ニーニョ教会。祭壇が見事でした。
　　　　　　　　　　フエンテ・オスメナ・サークルの夜景。