昨年の伽耶山に続き、韓国の月出山(ウォルチュルサン、現地の発音ではオルチュルサン)でリッジクライミングを楽しんできました。
月出山は光州の少し南にある霊岩・ヨンアム(F1コリアグランプリが開かれているところ)の郊外に聳えています。山は小ぶりながらも、多くの岩峰からなる姿はなかなか秀逸で、韓国では人気のある山だそうです。大きな岩壁はありませんが、いくつかのリッジルートが拓かれています。今回は「獅子峰(サジャボン、Sajabong)」につきあげるサジャボンリッジを登ってきました。
GW初日、ビートルでプサンへ渡り、西部バスターミナルから高速バスで光州へ、さらにバスでヨンアムへ移動。最後はタクシーで月出山登山口へ移動し、いくつかある民宿の一つに泊まりました。着いたときは夜の7時過ぎで、思った以上に時間がかかりました。
前日はどんよりとした天気で、激しく雨が降っていた時間帯もありましたが、翌朝はすっきりと晴れてくれました。「風の滝(Baram Fall)」へと向かい、滝の直前から左のリッジに取り付きます。アプローチは明瞭で迷うところはありませんでした。
ルートはトポ上では10ピッチに切ってありますが、実際はもっと細切れです。小さな岩場を岩稜がつないでいますが、フェースあり、チムニーあり、クラックあり、ガシガシの人工ありと、バラエティーに富んでおり飽きることがありません。最難のピッチで体感VI+くらい(トポでは5.8ですが・・)ありました。ボルトもそれなりに打ってありましたが、ランナウトするところもままありました。
晴天の日曜だったので5パーティーが登っており、心配していた時間待ちがけっこうありました。なんだかんだで7時間半かかってサジャボンのピークに抜けましたが、慣れたパーティーだったら5時間もみておけば大丈夫かもしれません。時間もおしていたので頂上(天皇峰)へ行かずに下山。有名な「雲の橋(Gureumdari)」を渡って登山口に戻りましたが、全行程11時間弱、結構疲れてしまいました。
伽耶山、月出山と2年連続でクライミングを堪能できましたが、残念なことにいずれも頂上を踏んでいません・・。来年もまた韓国の山でリッジクライミングを楽しみ、念願の頂上に立ちたいものです。
登山口で。
わかりにくいけど見事なBalance Rockです。
8ピッチ目。快適な?A0のピッチ。
サジャボンのピークからは懸垂で一般登山道へ。
月出山の名所、雲の橋(クルムダリ)。

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