冷間時のアイドリングトラブルのご相談です。
始動時にアイドリングが大きくハンチングし、アクセルを開けていないと止まってしまう事もあるそうです。
以前にも何回かお話しましたがこれもそうです。

サーモワックスのところ判りますか?
離れていますよね?
この状態は所謂チョークが効いていない状態。
スロットルは本来サーモワックスにより冷間時に僅かながら開いているのですが、この様に不具合があると閉じてしまっいるとアイドリングが安定しません。

ちょっと寄ってみましょう。

該当スロットルボディを外して点検すると・・。
あれま。

これでは全く機能的な意味がありません。

カムから外れています。

冷間時には本来カムはこの位置ではありません。
3/2くらいの所にあります。
この症状の厄介な所はたまに正常位置に戻ったりしています。
ところが何回か、手動でチェックするとひっかかる事があります。

カムが正規の位置なら、本来はこの位スロットルバルブは開いているはずです。
この後、正常に動くのを確認し、再度スロットルセンサーを調整いたしました。
また同時にエアポンプからも音が出ており要交換となりました。
この様にいくらECUが正しい指令を出していても末端が言う事を聞かなければ調子が良いはずはありません。
ちなみに言っておきますが今回の症状は測定器を使用しての自己診断には出ません。
オーナーさんや担当メカニックさんの目や耳による自己診断が必要となります。
スロットルセンサーを交換しようが、サーモワックスを交換しようが、ここで不具合が出たら調子は悪いです。
エンジン、タービン等の様にスロットルボディも、その制御を担うカム類も既に10数万キロを超えている事をお忘れなきようにお願いします。

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