久々に気の入ったドラマであった。ところどころの要所に男達の涙が落ちるのが良い。
最終回の1〜2回前の龍馬の活躍の描き方は秀逸だ。後藤象二郎の役者が光っていた。山内容堂の怪演も見物だった。俳優も年を取ると良い演技が自然に出るのか。「義経」での後白河法皇の怪演を思い出させる。
原作は龍馬の活動を納得出来るように解している。本当の龍馬はもっと素晴らしい男だったのだろう。最終回では自分の歴史からの退場を予期していたかのように描かれるが、これも納得出来る。
暗殺の経緯は伝えられる話と少し違っていたが、旧幕臣説を採っている。方々から恨まれていたという解釈も頷ける。
幕末というものは数知れない卓越した人間が現れた瞬間だ。

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