皇族の一人から女天皇を認める皇室典範の変更に異議が出たとある。その理由は天皇は万世一系でありすべて「男系」の出自であったということである。
朝の報道番組で知り、朝日新聞朝刊を夜読んだのだが、なんだいこりゃ。両方の報道ともその「根拠」に関して何も吟味していない。
こんなことで日本の「自由」は本当に大丈夫なのか?
一体「男系」とはどういう定義なのだ?家系図など持ってない人もいるだろう。
ちゃんと報道は説明をして欲しい。 高校の教科書で
推古、元明、皇極天皇(順序は覚えていない)は
女帝だったと教えている。
彼女らは「男系」なのだろうか?
この違を唱えていらっしゃる方は、天皇家のその体制が
「民草」の我々に愛され支えられている、とおっしゃる。「あちら側」からうまい表現だ。
私の知識が間違っているのか、えらく錯誤をされているのか、不明だが、記紀で継体記を見てもこの天皇の出自はつぎはぎの感がして、万世一系とは思えない。天武天皇にしてもその実態は高句麗の将軍、泉蓋蘇文(いりかすみ)だったのではないかという説もあるぐらいだ。文武天皇は新羅の文武王その人ではないかという説も(文武は産まれた時から白髪であったという記紀の記述などより)。
学問的には「万世一系」も仮説の一つに過ぎない。本気で信じている人達がまだいるのだろうが、私には別世界の話のようだ。
天皇家は美智子様の時から、普通の人間の生活をしようと言う努力をされてきた。悪い言葉で言えば、「国民の永遠のアイドル」として役に立とうという努力をされてきたと思う。ならば我々は愛子様が女帝となることを何も危惧しない。皇室典範などここで歴史となれば、膨大な資料が公開され、我々の日本人のルールの研究の糧になる。
古墳の調査も馬鹿な権威擁護者が、真摯な研究者の邪魔をしている事実をみんな知っているはずだ。
私は天皇制は否定しない。歴史なのだ。だが、その権威にとりついている連中の、国民を見下す言動を私は過去にしばしば聞いている(「男系」を唱えている方を非難しているのではない)。天皇を利用する。それも歴史だが、騙されたくない。

0