この頃NHK義経にかなり肩入れしてますな。いかんいかん・・・たかが恒例大河小説・・・
今回の『蘊蓄学的』な評価のしどころは、「
逆櫓の論争」の背景。義経の無謀な戦略に、梶原景時が武士の「所領」を守る発言を子、影盛にするところです。
この時、義経は「所領」を持たぬ「御曹司」であり、そこに本来の武士との決定的な考え方の違いがあったという描き方です。
私はことあるごとに
書き続けて来ましたが、本来、「武士」は所領を守る為に生まれた武装集団であるということです。
ですから、所領を統べる「家」を守ることは彼らにとって大事であり、無謀に一族を死なすことなど論外であったのです。そういう「観念」から生まれる集団の「力学」を考えねば、古来からの戦国の武士団の動きは本当には理解できないと思ってます。
この考え方の違いから生まれた義経と景時の軋轢は私にとって非常に現実的であり、頷ける「歴史観」なのであります。
『蘊蓄学』とは私泊瀬が歴史小説書きとして見た個人的な見解(偏見ともいう)です。

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