魔羅から涙

これはちょっと前の写真。

去年、退院を果たした後の退屈しのぎに10月も終わり頃になってやっと播いてはじめた「種から育てた」シリーズ。株らしきものに育ったものを、とりあえずそこら辺のポットやらプランターやらに植えてみたのが、4月4日。写真を撮ったのは9日。花もしょぼしょぼのスタートでございました。現在だって、そんなに変わっているわけではない……。が、やはり、植えてやると成長が変わってきます。
サクラソウです。品種名は……あ。忘れた。普通のやつです。プリムラ・マライコデス？

株はそんなに大きくなってないけど、こんなふうに花房がたくさん上がるようになって、それなりにかわいく咲いています。もう少し播種を早くし、ポット等への植え替えを急げば、しっかりした苗が作れそう。実は、種から育てたサクラソウなんてもちろん初めてなんだけど、サクラソウ自体、今までまとも育てたことがないのです。マライコデスのポット苗も，今まで何度も購入して植え付けたけど、あっという間に枯らしてしまっていました。根を腐らせたケースが多かった。なので、快挙です。これは。

一方これはビオラです。たくさん株が欲しい花であり、種からの育苗もそんなに難しくないので、これからは毎年挑戦してみようと思います。

これを植え付けたのはビオトープ２号跡地。栄養がたっぷりなんでしょうか、あっという間に大きく育ちました。とはいえ、ここで一番元気がよいのはジャーマン・カモミール。主役のイングリッシュローズを圧倒する勢いでございます。カモミールが咲いたら、またレポートします。

みーさんの家の銅葉メギの花は、明るい黄色。うちの金メギの花、何色？って聞かれてちゃんと確認していなかったことに気がつきました。蕾はほら……

まだ葉っぱが展開する前についていて、花芽かわいい！ってそれなりに盛り上がっていたのですが。すっかり失念。

というわけで写真を撮ってアップすることをお約束したので……庭に出てみると……。
実は花が終わりかけ、というかほとんど終わりでした。そして、だいたいの花が下向きに咲いている構造上、写真がとっても難しかった。ズームレンズの16-85mmの寄れる距離ではこの大きさが限界。もう一本のマクロレンズならもっと寄ってがんばれたかもしれません。

雰囲気伝わるかな？明るいクリーム色。薄い緑がかった白っぽい黄色。と言えばよいのでしょうか。みーさんの家の銅葉メギの花が割としっかりした黄色だったのに比べて、やっぱり全体の色味みに合った彩度になるのでしょうか。

前の家に合った大きなメギには、この時期、たくさんのジガバチがブンブンうなりをあげて群がって、楽しそうでした。……ちょっと気持ち悪かったかな。

ガーデニングをするってことは！それを食樹にする昆虫やら、それを餌にする鳥やらを庭のうちに呼び込むことでもあるわけで。言わば養っているわけで。

……食い荒らされるバラとかを見て悲しい気持ちになったときに、自分に言い訳をするためのロジックです。ビオトープなんだよ！って。

今から2年前の2007年2月に発芽した品種不明のバラの実生苗。

こんなだったのが……。

こんなふうに咲いちゃったのが、2007年6月。その年ポット苗じゃあんまりかわいそうだからということで、秋口に5号ぐらいの駄温鉢に三鉢植え替えた。そこから放置プレイ。長い長い放置プレイは、植木鉢の用土にいっぱい雑草がはびこるひどい状況。花を見てないなぁしばらく。というわけで、植え替えました。

奮発して7号鉢です。昨日の作業、第一弾です。放置プレイがひどくて、あまり株としては大きくなり得ていません。今年は開花よりも枝の充実を進めていきたいと思います。

こちらは、クレマチス　ビチセラ ’エトワールバイオレット’。

今年新規購入株です。自信ありません。過去、手に入れたクレマチスをことごとく枯らせてしまっている輝かしい実績の持ち主。今回は用土の中和（苦土石灰）も、水やり＆置き場についても手厚く扱うことなど、いろいろな心配りを整えながら飼いならします。

そしてこれはヤマアジサイ二種。

香芝の園芸店で比較的安価に入種。ヤマアジサイ「七変化」という品種です。こちらには既に花芽がついていますね。

もう一つ、ヤマアジサイ。ヒュウガコンジョウ（日向紺青）という品種。これは通販で購入したのですが、高かったです。その名のとおり、濃紺の絞りが入る美しげな（写真で見る限り）花をつけるようです。いつ開花するでしょう。来年かな。

最後に、これは何かというと、冒頭の実生バラと同時期に庭の、ナンテンの根元から採取した実生株を植え替えたものです。

立派に枝葉を増やしてきました。この鉢で株が充実したら、次は庭植えかな。

この時期ぐらいかなぁ。
気持ちもゆったりしているの。
週末の作業でありました。

地味ですが、庭は花盛り。
一番手、ビンカ（ツルニチニチソウ）です。家が出来て、最初に植えた植物の一つ。とにかく丈夫で生長旺盛。南面植え込みのグラウンドカバーとして、大いに威勢を張っております。

花はしっかり、キョウチクトウ科の特徴ですね。
これは、この間作業した成果です。

長いのは、ヤグルマソウ（コーンフラワー）とムギノセンノウ。黒ビオラ。ちっちゃく育ちきってしまったサクラソウ。チューリップは、よくない植え方をしたので、すっかりいじけて咲いてしまいました。
そして今回の主役。

白雪姫、ジューンベリー嬢でございます。

こんなに可憐な花。惜しいことに、二日と保たない。実は、もう庭の現物は散り果てようとしております。

小さな蜂も飛んできて、しきりに花粉を媒介しておりました。つまり、その名のとおり、6月には実を結ぶ予定です。

朝7時の夢殿への参道。

そして。
夜9時の参道。

いきなり夏日の花散る里。ちょっと油断している間に、盛りの桜を見損なった。とはいえ、雪のように散りゆく花の美しさ。

塔頭の甍を越えて盛り上がるように咲く花。

国宝東大門の庇の下から西伽藍を向き直って撮る。門の影。花の影。桜の花の影には冷たい空気が淀んでいる。

境内が白いのよ。法隆寺。ペカーって光っているの。地面が。砂利も敷石も、白っぽいものが選ばれているから、空の青、花のピンクと映えること。こぼれる花。花の影もこぼれ落ちる。

水に漂う花弁を花筏（はないかだ）と呼ぶそうです。空と枝と花が映り込む水面。

夜の桜はこんな感じ。三脚立てて、シャッターを長く開けて……カッ………………シャッ！

何か緑っぽい色が出るんですね。

西院伽藍と桜というテーマでお届けします。

花の雲間に五重塔。そして中門。

煙花3月（旧暦ね）の花の帳の向こうに、五重塔。

夜の散歩で気がついたんだけど、満月だった。皎晈たる月影を見つめるうちに思い出した歌。

願はくは花の下にて春死なん、そのきさらぎの望月のころ　　西行