骨折も完治ないまま、
モノスタ'70さんからオープンハウスのご案内をいただいたので、松葉杖でうかがいました。所は、世界最大の古墳。仁徳陵のご近所。
うわ!ビルディング!?でもこれ木造。一体何階建てなんでしょう?

ほら……内装はよく見慣れたあれです。ラーチ合板……。

一階は、ガレージ。さすがモノ社長、ガレージハウスアルチザン。そして、ガレージの突き当たりの扉を抜けて、さらにその向こうに抜けると……外部。つまり通り土間。これかっこいい。

一階に水回り。トイレとバス。小さい裏庭に面してちょこっとお風呂。このラーチに囲まれた空間……。うちと一緒でございます。ただ違うのは……。印刷が全部消してある。あのプリントは、それはそれで味があるんですけどね。

通り庭を抜けて裏庭に。そこに驚くべき意匠が!!地面から斜めに立ち上がる壁。なんと!ラーチです。ここ外部ですよ社長!……「やすらぎ」を四度ぐらい塗り重ねているらしいです。うふふ。毎年塗らなきゃいけないでしょうかねぇ〜〜♪内部から外部に、そのまま「突き抜ける」モノスタの意匠コンセプトがここにも。内部の内装が、外部の外装にはみ出しちゃってる。これは前作の保育園も、その前のガレージハウスにも試みられていますね。

二階に上がりました。装具を外しても意外と歩けるものだ。二階が実質的な居住空間。ほぼ完全な一室。耐力壁を襞のように突き出して、それが収納のしきりにもなっている。これは、argさんの後輩の家でも行われていました。キッチンが、スタートレックのコンソールみたいに。

梁材が垂れているのもうちと一緒なんですが、このうちのそれは、一部を除いてそれがキャットウォークになっていて、その上に……。三階が……いえいえ。確認申請は二階建て木造建築でございます。いわゆるロフトが架設されているのです。細いはしごを上ったらロフトです。私の足で登れるかしら?

表側の窓。変な分割の窓。この二階の居室の窓が床元と頭の上あたりに「分割」して開けられていて、さらに天井までの広大な空間に同じ間隔をあけて、窓の列がもう一つ。これが外から見たビルディング風外観の秘密です。

敷地奥方向も同じ窓のレイアウト。荷物が入っていないからでしょうか、実面積に比べて圧倒的な広がり感があります。

無理してロフトに登りました。梁の上にグレーチング金物。小さな子どもなら充分ワークできるデスク?


突き当たりの窓を外に出ると、そこには……すてきなデッキが。ここで初めて気がつく。この家、片流れ屋根が二つ向き合って作ってあって、その水下側がこのデッキで向かい合っています。これって、保育園でやったことの変形?発展ですよね。水下が反対ですが。ここからのながめが……とってもすてきなんです。背後に仁徳陵の緑。

デッキの縁でお休み。こうやって休むのが楽しそう。

ただ、ここへのアプローチは楽ではありません。天井に張り付いた梁とグレーチングのロフトの床の間、その高さが低い!大人が立って歩くことができません。もちろん、立って歩けるような高さの「ロフト」は認められませんから当然ですが。梁が連続しているので、頭をぶつける確率は低くないですね。足を骨折している時は、ここを通らないことをお奨めします。

家の照明に多用されていた船舶照明。と思っていたんだけど、船舶ではないと。トラック?でしたっけ?倉庫でしたっけ?いやとにかくヘビイデューティなアイテム。

内装がとにかく、うちとほぼ同じ……ラーチ合板の壁とカラマツのフローリングと米松の梁。非常に懐かしい、私のイメージの中では安定した肌触りの内装でした。その反対に、外装は、一見RCか?と思われるようなビルディングフェイク!内と外のギャップ感がでかい。外装は、ケイカルボードですか?実にすぱっと割り切った印象です。
足が悪いと一番おもしろいところがなかなか味わえないのが難点ですが、すてきなお家でした。
さて、これは実は週刊オープンハウス創刊号なのだ。
すでに、創刊第二号の取材を終えております。すごいです。モノスタさん。毎週竣工ですか?来週も予定を開けておきますが……創刊第三号の取材する気満々なんですけど。
今日見てきた天王寺のRCの模様はまた別便で。