うちの庭の土は、だいたいのところが水はけもよく、よく肥えていていい土だと思うけれど、とにかく礫が多い。シャベルをがつんと打ち込んだら、たいていの場所で、がしっ、ゴリっ……って石くれに当たる。それも次々当たる。しかも小さくない。こぼちのときに砕いた既存建物のごっつい基礎の残骸。それより古い時代の瓦の破片。最近埋め込んだ砂利。古代の小川の川底が北庭の北端あたりにかかっているというのが、発掘チームの見解。法隆寺若草伽藍の外周にあった川ではないかと。礫が多いのはそのためか?
それ故、庭への植物の植え付けに際しては、この礫対策が重要で、ホームセンターで求めた園芸用の「ふるい」が大活躍。植穴を掘った大きな礫まじりの土を次々とふるいにかけて、粒のそろったしっかりとした土壌を取り出す。そこへ園芸用土である、赤玉土、腐葉土、パーライトなんかを添加して元肥を添加して、まぜまぜしていたら、ちょっとした市販の園芸培養土よりいいんじゃないかという土が出来上がる。これはかなりクリエイティブな仕事で、面白くて、昨日今日と午前中の仕事前の時間を使って、軽く汗をかくぐらい熱中してやりました。ふるいのふるい過ぎで、腰と腕に疲労の跡が残ります。
そういう地道な作業をしながら、庭に植え付けた新顔さんたちです。
まずは、東パーゴラ側花壇。ここに、「ナツユキカズラ」導入です。タデ科のつる性植物。

こんな小さな苗が、パーゴラを包み込むようになるのはいつのことでしょう?それともこれが一気に増殖するのだろうか?
その隣に少し離して植えたのがこれ。念願の、外国人力士です。ブラックベリー。

トゲ無しの匍匐性の品種らしい。早速支柱を立て、パーゴラへと誘引する。今年花咲くかな。この東、パーゴラ花壇には、これで、カジイチゴとモミジイチゴの東西横綱に加えて、外国人横綱ブラックベリーが参戦し、まさにパーゴラは木イチゴワールドの様相を呈してきた。もう妄想の世界では、各種の木イチゴたわわに実りて、かご一杯のイチゴをどうしようかぁ〜〜困ったねぇ〜〜ジャムでも作ろうかぁ……という独り言を言っている。
パーゴラ北側のアケビのさらに北の空き地に、小さな「夏ツバキ」を植える。

小さな小さな苗。これは、もうひとつのガマズミと一緒に、名阪国道の伊賀サービスエリアで売っていた「生産者直売店」で求めました。600円って、そりゃ安いやろ。他に、ローマンカモマイルのポッド苗30円とかありました。買えばよかった。わざわざ買いに行こうかと思うぐらいです(交通費使って……)。
それで、夏ツバキなんですが、真夏の西日を避けたいのでパーゴラの北側に。西側は建物でカバーするようにして。ただ、ここの土がトンでもねえ粘土質。40センチしたに掘ったところで、にっちもさっちもいかない地層に到達。その上は、根切りの掘削が入って、真沙土が入っているから柔らかい。その下の「粘土板」がすごい。植穴を広めにとって、出来るだけいい土のエリアをたくさん作りました。夏ツバキは成長が遅いと聞きますから、気長に育てます。
場所はヒマラヤ杉の「丘」に移ります。既存植樹であったヒマラヤ杉が元々植えられていた土のレベルが、元々基礎レベルよりも高かったこともあり、ヒマラヤ杉は、GLから1メートル弱の土盛の上に植わっています。ちなみに、この土盛りというのは、文字通りの土盛りで、今の所何の補強もされていないまんまの土盛り。ここには今後、何らかの表土保護の策が必要になるでしょう。で、この「丘」の南に面したところは、ヒマラヤ杉の陰にならずにパーゴラの上を乗り越えた南からの太陽光が得られます。ここにいくつかの植樹を行いました。すでにピンクノイバラ植栽が終わっております。新たに植えられたのがこれ。

「チョコレートの木」?チョコベリーという名前でも流通しているバラ科の低木果樹。アロニアという品種名です。チョコレート色の実がなるそうです。「丘」の急斜面に、無理矢理植穴を作り、小石やら大石やらで擁壁をこさえます。うまく定着するでしょうか。ちょっと無理無理作っています。
その次に植えたのが、バイカウツギ、ベルエトワール。ガーデニングで私淑しおります
ぽん師匠が紹介されていたのが、欲しくて欲しくて買いました。

これまたちっちゃいポット苗ですが、長くつき合っていきたいと思います。「丘」を縁取るように、植え込みました。植穴の周囲はこれまた「出土」した礫で固めました。
で、この丘に、菜摘ます子……じゃなくて、木イチゴを植えました。もう一人の外国人力士。

ラズベリーのポッド苗です。こちらは、とげとげがあります。いわゆるアップルゾーン、寒冷地に向くベリーだそうで、夏越しが出来るのだろうかしら。西日がきついエリアに植えてしまったので。
まだまだあります。
ガマズミです。

夏ツバキと同じ名阪伊賀で求めました。500円。値段はいいか。「ガマズミ」とだけ札に書いてあって、詳しい品種名は不明。落葉性と常緑性があるようですが、この株は葉っぱを落としておりますので、落葉性でしょう。どんな花をつけるのか楽しみです。
新顔さん、最後です。またイバラです。

ウッドデッキ、北に突き出たところの塀際。「ナニワイバラ」という常緑性の原種イバラ。ブータン出身だそうです。白い大きな花がつくそうです。楽しみです。これで、原種系のバラが四種類植えられたことになります。
ついでにカメラを向けたのは、五葉アケビの花。葉っぱが出てくる前に、まるっと出ています。

ところで、アケビは自家受粉が苦手なようで、相互受粉のためにもう一株三つ葉アケビを隣に植えています。ところが、三つ葉アケビの方はまだ新芽が出ていないのです。つまり、花粉の交換が出来ない可能性が高いですね。三つ葉アケビの方が五葉より花期が遅い。一体他の人はどうしているんだろう?園芸本のアドバイスには、五葉と三つ葉をあわせて植えろって書いてあったんだけど。
さて、最後に、東側パーゴラ側の花壇の全景。

植えられているのはすべてパーゴラに絡ませる予定のつる性の植物たち。手前から、マタタビの雄株と雌株。その向こうに、マタタビの仲間サルナシ。そしてモミジイチゴ。常緑クレマチス。ブラックベリー。ツルマサキ。カジイチゴ。一番南側にちょろっとモッコウバラ。一体、どんなパーゴラになるんだろうか……。つる植物のカオスが現れそうです。幅、30cm弱ほど砂利を取り除き、そこに用土を入れております。以前は株の周辺だけ入れていましたが、縦にずっとつないで完成しました。間に一年草を植え込んでいく計画です。
いよいよ植物たちが動き始めます。