話を前に進めるために、室内内部の計画(という名の妄想)を練ってみた。ここに掲げた絵は、建築家が引いたラフ図面に、0.5mm水性ボールペンで、偏執的に書き込んでいったものである。


Clickしたら大きくなると思う。
まずは一階。リビングをどんなふうにデザインするのかということでこんなイメージを作ってみた。平凡。向かって右に食卓と椅子。左には本棚、テレビ、コンポなどとともにソファセットなぞが……ちなみに、中心線の北端には、ちゃんと防火処理した床材を使ったペレットストーブを「仮に」置いてみました。半端者、似非エコな人の私のこと、コストカットの局面になったら真っ先にこれを切って捨ててしまいそう。一階図面の右手の手書きのイラストのようなものは、室内の家具や設備について、現時点でのイメージを具体化してみました。西側壁面の造作家具のイメージとか。電化製品をどこに置くつもりなのかを指示しているつもり。デザインの指示ではありませんよ(そんなの無理)。つまり、コンセントなどの配置の計画のために、ここの使い方をある程度具体化しておきたいというリクエストにお応えしてみたのです。


こっちは二階。収納の計画や、部屋の使い方、造作家具についての、施主のイメージを伝えるためのもの。こんなにごちゃごちゃしない方がいいデスよとアドバイスをもらいそうだけれど、目一杯のユーティリティを考えて、これまた偏執的に書き込み。意匠的思考は皆無。コストマネージメントの視点皆無。でも一応ちゃんとものさしで(!)長さを測って、縮尺を勘案しながら、実際の部屋の広さを思いつつ、「もの」をはめ込んでいく作業は、地図から現地をイメージするレッスンとしては有効。イメージの中で無限大から狭小まで伸縮するスペース「感」を、等身大の「もの」を挿入することで、いわばそこにスケールを刻んだようになってくる。身体感覚として図面を見ることができるようになってくる。あ。あともう一歩ぐらいレッスンは必要だけれど。
それから、お盆開けには現地で縄張りして、このスケール感をもう少し確かめてみようというイベントをするかも。
全部、そう。平面から空間を、抽象から具体を思うための施主の鍛錬。