今日はいろんなことがいっぺんに起こりました。
まず一つ。
建築家と設計監理契約について打ち合わせ。今の家に来てもらいました。むろん、現在の荷物を見てもらって、収納計画を練ってもらい、かつ現状のライフスタイルをここから読み取ってもらう場にもなろうかと。
もう一つ。
タイトルにあるように、ソニー銀行に申し込んでいた銀行ローンが通りました。追加の書類はあるみたいですが、通りました。希望通り、満額の融資。ほっと胸を撫で下ろしました。今月中旬には融資実行を目指します。
さて、今日は基本スケッチをさらに煮詰める話し合いを持ちました。
大雑把に言って、南側道路2.6mに10メートルちょっと接している短辺。北側に奥行き18m弱の土地。最初の計画では、この南側道路から縦列駐車の駐車場。これを横列駐車にしたらどうなるかのプランを拝見しました。一言で言って、やっぱり縦列駐車しかないかな……と思いました。すべてにおいてバランスが悪くなる。この土地の有効利用という観点からすると、縦列駐車のオプションしかない。というのが今日のところの結論。
ただ、今日の検討は思わぬ副産物。詳細はまだ言えないけれど、
この記事で紹介しましたが下記のように。
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いくつか大変面白い提案。
切妻の妻面を南面道路に向けている。総二階。玄関は、東側平面に開いているのだが、そこは、駐車場から敷地奥、北側に向かって木質部材でトンネルというかパーゴラ状というか、籠というか。そういうものに包まれていて、道路からは見えない。つまり家の本体の隣に、下屋のように木の廊下がくっついている。駐車場に接したところに、目透かしの引き戸を設け、それをガラガラ開けて木の回廊に入り、家の横に開いた引き戸の玄関へ。そのまま回廊を奥に行けば、物干エリア等に使えるサービスヤード。突き当たりに、電気温水器等、オール電化の機器。廊下の天井は、透明の素材。が、これは屋根なくってもいいんでないの?と素人施主の素人提案。とにかく、この部分が外観上の意匠のポイントの一つ。
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今回の横列駐車案。このパーゴラを車の幅に合わせて、だいたい倍のサイズに幅を増やしてみました。すると、この装置がいろんな可能性を持ってきて、たとえば玄関やキッチンや浴室といったユニットの間をつなぐ動線がいろんな振幅を持って、変動して、面白い仕掛けとして【効いて】きました。そしてその装置は、そのまま北側の庭へと突き抜ける動線ともなり、その先に、一階リビングの外側に計画された【濡れ縁】へと接続し、そのまま庭先に突き出た舞台のような通路をたどって北側境界線まで至るダイナミックな動きが生まれてきました。建物の構造体よりも先に、そうした動的な部分がイメージされるのはひょっとすると転倒しているのかもしれないけれど、面白いディスカッションでした。
南側接道で、北側に広く庭をとる……。南側には極力開口部を設けずに、北側から採光しようとする。玄関入ったらいきなり玄関土間に開く形で、オープンなキッチンカウンター……。逆に、リビング側にはキッチンは閉じている。浴室空間も、室内に向かって視線が解放される。むしろリビングさえも突き抜けて、北側庭へとその視線は導かれる。ひょっとするとキーワードは【倒錯】なのだろうか。市街地小住宅の文法に対するこれはどれぐらいのチャレンジなんだろう。クローズドな南側【洞窟】空間と、あけすけに開かれた北側居室というコントラスト。廊下に対して壁を立てて天井を組んで床をあげて【こもる】居室と廊下に対しても、階段空間に対してもあけすけに開かれたオープンな居室の対比。幾重にも対比が重層する二階のデザイン。
ひょっとすると使い勝手とか、機能とか煮詰めたら、破綻しているところやら矛盾しているところやら、明らかに無駄なところやらあるにはあるんだろうけれど、ひとつひとつが【面白い】ところを向いていて楽しい。あ、それ面白いね、が合い言葉。収納のことやら、コストのことやら、ちょっとはまじめに考えないといけないことがたくさんあるのだけれど、機能と便利に刈り込まれた家は【面白くない】と言ってしまうひねくれ者なので。
さてさて。お楽しみのお時間ですよ……。