この記事でその恐怖体験について語った、元凶
恐怖女に再びはめられました。
5限目まで及んだ本日の補講を終えて、研究室で一息ついていた私を襲った携帯へのメール着信。
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A先生にふられた……。
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???あれ?きみA先生のゼミじゃなかったっけ?特定のコンテクストを与えられないまま私の妄想超特急は走り始める。アララ……A先生といえば、私の研究室もその一角にあった「奇人横町変態長屋」で、最強を誇るド変態、もといちょっと変わった天才教師。アクも強いが、引きつけられちゃうと熱狂的な【Aマニア】を生み出してしまうお方。うんうん。わかるよ恐怖女君。君が彼にひかれちゃった理由……。かわいそうに、彼のガードは岩よりも固いのだ。と瞬間的にマジ妄想。そのメールへの私の返信。
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え?A先生に交際を申し込んだの?そうか、残念だね。彼は不思議系少女が好みだけど、君はその路線だと思ったけれどねぇ……。
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いきなりマジ返信、恋の相談室モード。私の元職場では、こんな生々しい相談が持ち込まれることは異常なことではなく日常茶飯のこと。あり得ない素っ頓狂なことではないところが私の妄想に拍車をかけるのだ。
恐怖女返信。
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お前はオレ好みじゃないって……。
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あちゃ〜〜。いいのかA先生。そんな罰当たりなことを言って。あとで泣いても知らんぞ!とか思いながら、でもちょっと疑わしいのかこんなメール。
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そうか、かわいそうに……でも、本当に交際を申し込んだの?
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それには直裁には答えず、恐怖女の本格攻撃が始まる。
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bonptaさん。今日これからカラオケ連れてって。
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え?きょう?今日はあかんがな、遅いよ。ああ、でもこんなあっさり断ったら、傷心をさらに傷つけてしまうわな……どうしたらええんじゃろ。あ、明日なら出張の帰りに時間作れるかも……とか考えはじめてしまうわけじゃよ。(→バカ そしてカラオケでちょっと釣られている……しくしく)
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今日は無理だな。明日は?
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すかさず……返信あり。
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今日じゃなきゃいや……慰めて……。
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うを〜〜〜〜なんじゃこりゃ〜〜〜〜!!!きけんですきけんです。退避して下さい。妄想が危険水域を越えて、現実世界にメルトダウンします。チャイナシンドロームが起こります。頭らか煙を吐きつつ……。かろうじて私が返したメール。
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(息も絶え絶えに)い、今、どこ……?(はぁはぁ)
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返し。
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河内長野です。
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なぬ!それはA先生の地元ではないか!もすかして、A先生のマンションのロビーとかで「お願い……」「だめだ」の半ば修羅場が展開していたりして(というようなことが起こらないとも限らないじゃないですか、世の中ってね→脳内的にね)。もう辛抱たまらん、電話せねば。というわけでバイトの関係で教えてもらった恐怖女の電話にかける。呼び出し音の間隙もなく通じた。ウワンウワンとなんだかにぎやかな騒音、人の声。しまった、まさしく修羅場の真っ最中に電話してしまったか!
「あ、はいbonpataさん?今からカラオケ連れてって下さいよ〜〜!!!!」
え?は???ふられてつらいから慰めて……というストーリーにしてはあまりにめっちゃ明るい声。というか周りではじけるような歓声、これなんだ??バッググラウンドで「bonpataさ〜〜ン」と複数の声がしてたり。
「A先生とかわりますね〜〜。」
え!いや、その、どうしたら……わたし、え?
「もしもし……カラオケ行きたいんだって。みんな。」
え?みんなって、どういうことよAさん!え?今日はAゼミの打ち上げ?前期終了の?実習お疲れさまの?河内長野の居酒屋でのんでいる。その間も酔っぱらった聞き覚えのある「bonちゃんカラオケ行こ〜〜」という叫び声。大盛り上り……。思い出した。Aさん、カラオケ絶対NGの人だった。この強引なクライアントたちにせがまれて仕方なく「bonpataさんなら喜んで連れてってくれるよ」とか口走ったのだ。しくしく。
そこから、入れ替わり立ち替わり、ちょーハイテンションの恐怖女(たち)が電話口で「からおけ、からおけ」と連呼する最悪の展開に。
(Aせんせいに) (bonpataさん)
「ふられた」 → 「カラオケ連れてって」
………………。
はい。ちゃんと含意してます。こんなに露骨に含意しているのに、妄想超特急と化していた私には読めませんでした。……冷静に考えて、ふられたからカラオケって……ありえねぇ。静かに携帯をおきながら私の脳裏を駆け巡っていた言葉は以下の通り。
ネタニマジレスカコワルイ
そして……、
プロの妄想家への道はキビチイ……。