○○○隣物件、本日契約しました。契約したので、(もうバレバレですが)伏せ字を解きます。
晴れてプロジェクト「法隆寺の隣に住んで柿を食おう」(仮名……というか妄想、あ契約は本当よ)を立ち上げるのだ。
物件は斑鳩だけど、不動産屋さんは奈良市。奈良市でこう着状態の物件探しをわりと良心的に粘り強くサポートしてくれた地元の不動産屋さん。あ、●ちゅりー21のフランチャイズに入ってますけどね。そこから出た、「自社取得→建て売り物件にしちゃおう」計画の未着手ものを紹介してもらったのでした。思えば、不動産屋的には何の文句もない普通の物件をいくらぶつけてもうんともすんともぴくりとも食指を動かさないへんてこな客。挙げ句の果てに、高円山ドライブウェイの得体の知れない物件やら、マンション造成の余り物のような辛気くさい旗竿地やら、とにかく訳あり変わり種物件にしか反応してこない。
相手をしてくれていた私の同年代のD氏。満を持しての紹介でありました。手練手管の不動産屋のなかで、この人とつき合う気になったのは、正直な人だから。営業トークはする。売り言葉を使いこなせない人ではない。が、だいたい本音が透け見えてしまう。これは営業としていいのか悪いのか?少なくとも我々にはそれがよかった。大して警戒もせず、ぶっちゃけどうなん?みたいな聞き方ができた。二年にわたって物件探しをしてきた経験知の積み重ねもあろうかと思うけれど、そうした不動産屋データベースに基づいた評価の点でも、ここは組みやすい業者だと思った。
あ、少なくと今のところは。
このあとは知らんよ。土地の決済までは予断を許しません。やたら声のでかい(電話で話をするのが苦痛です)D氏。一生懸命、提携銀行でのローン契約の締結のために動いてくれています。ローン不成立の特約があるからそりゃ必死ですわな。しかし、彼が今日のために事務所に呼んできた某都市銀行の営業氏は……こんなテンションでいいんですか?のりが違うんちゃいますか?私は稲川淳二を想起しました。話し方と物腰と。風貌と。とにかく軽い。……どうなんだか。ここは、土地への分割決済の後、一年は建物の決裁を待ってくれる、これが魅力。しかし、金利はキャンペーンを入れても、あんまりぱっとしない。35年超長期固定ものもあるけれど、TMのそれには到底かなわない。保証料でざっと70万円弱の出費。それか、金利に0.2%加えるか……。
問題は、建物決済までの資金ショートをフォローするつなぎ融資ができないこと。
これは厳しい。手持ち資金で竣工まで持たさなくてはならない。
稲川淳二氏が帰った後、D氏はおもむろに、別の都市銀行(TM)の仮審査申し込み用紙を取り出して、それにも書き込むよう促しました。ここの超長期固定は魅力なので、そのキャンペーンが使えるかどうか微妙ですが、それも申し込みました。
この二つは、不動産屋斡旋もの。ここで締結したら、斡旋事務手数料10万円が発生します。
……楽なんでしょうけれど。果たしてその手数料に見合うだけの、プロジェクトとしてのうまみがあるのかどうかを見極めましょう。
もう一つ、これは職場のメールボックスに定期的に放り込まれるチラシ。住宅ローンを、優遇金利で……この職場の皆様に……というもの。確かに優遇金利ベースで他行と比べて、ここは金利が低い。トップクラスに低い。わざわざチラシを入れるんだから、営業前向き。ということで、すでに仮審査の申し込み用紙を手に入れております。が、こことは建築計画について、私たちが必要としている資金フローについて打ち合わせをしたことがありません。魅力的だけど、使えないかもしれません。10年固定で2.2%は、ちょっと魅力です。
最後の一つは、既にここで触れた住まいとマネープランで使えるソニーバンク。
保証料不要と、変動金利ベースで最低レベルの金利、返済方法変更手数料が格安。繰り上げ返済手数料が無料……などなど。こまめなメンテナンスは必要だろうけれど、繰り上げ返済して、早期に元本を減らす努力を継続するつもりならば、ランニングコストに優れている。イニシャルコストに優れている。……ただ、銀行としての実績はよくわかんない。経営状態もわかんない。
しかし、最大のメリットは、スマイトマネープランが使えること。中間融資や、つなぎ融資と言った面倒でコストのかかる方法から解放されて、施工業者にとってもやりやすい資金環境が提供できる(かも)。そのことに尽きる。
今日の都市銀行の説明で、保証料その他の初期費用、つなぎ融資等の資金フォローのこと、それがあんまり充実していないことがわかったので、気持ちのなかでは急速にソニーバンクに傾いています。
今まであまり普及していないシステムだけに、その評価は不明確ですが、スマイトの担当者とちょっと話をしてみようと思います。
どっちにしても、ローンに向けた仮の図面、建築計画、建築請負契約、見積もり……これらを早急に作らないと行けないので、それは土地を見てもらった建築士に作ってもらうことにしました(もちろんちゃんと報酬を払って)。リアルプランが出来上がるまで、とてもじゃないがローンは引っ張れないので、これは致し方ないところです。
もちろんリアルプランの作成については、じっくりしっかり、シビアにシャープに、時間をかけて判断します。建築家に依頼するということは、その意匠性と私たちのイメージとの適合が重要ですから、そのお見合いにはコストをかけます。
……向こう一年、このネタで遊びまくれると思うと、お金の心配は別として、とってもわくわくして参ります。
法隆寺で柿を食おうぜ!
いいプロジェクトになればいいな。