久々にまじめに物件探し。
行きつけの不動産屋さんに、「適当なのみつくろってくりたまへ」と、メールを1発投げておいて、連休の中日に混み混みの高速で奈良へ……。市内も混み混みいやになっちゃう。不動産屋さんも、「まじめに探します」とこっちが言ったものだから、ちょっと鼻息荒め。この日は5軒の物件を見て回りました。(土地物件4つと、中古戸建て物件1つ)
以下そのレポート。備忘のための記事です。興味のない人には申し訳ない。
(1)土地物件123.92m2 40%/200% 第3種風致市街化調整地区 1250万円 ○7メートル道路の角地。写真屋さんだった古家あり。
○交通量の多い大きな道路に面しているので便利かもしれないけれど。この土地にはいくつかの問題が。古家は、ショウウィンドウもついた店舗兼住居で、敷地境界ほぼいっぱいに建っている。ところが、この土地の建築条件は、建ぺい率が40%、50平米に建築面積が制限されてしまう。それはいいとしても、容積率がキビチイ……。それもこれもここら辺が第三種風致地区指定になっていることによる。隣地後退も1メートルを要求され、非常に厳しい土地だということがわかる。奈良市ではかなり人気地区なのに、数ヶ月のこっている原因はここにあるだろう。さらに西側隣地が1メートルほどの高地になっているんだけど、その境界の擁壁が……ブロック塀。もろブロック塀。しかも、こちら側に向かってブロック塀がたわんで倒れそうになっている。やばいじゃんこれ。ちゃんとした擁壁を作る義務は当然上の土地所有者にあるとはいえ、面倒くさいことになるのは確実。とどめは……。この土地の敷地内に、祠あり。不動明王尊がお祀りしてあります。今でもきちんとお掃除がしてあるところをみると、恐らく地域で信仰を集めるお社でしょう。はい、面倒ここにキワマレリであります。というわけで、無理です。
(2)土地物件162m2 40%/60% 1住地域 1610万円 ○南北に縦長の土地。二カ所角切になっていて、変な形の6角形。10m×16m 築年未詳の古アパート。北側4メートル公道に10メートル弱接道。東側6メートルの位置指定道路に接道。
○県立高校近くの平坦な住宅地。相変わらず道は狭いが、敷地周辺は比較的広い道路。特に位置指定道路は、この界隈の開発に伴ってつけられた道路のようでちゃんと6メートル確保されている。現況建っているアパートは、それはそれは……時代物です。法整備以前に建てられているから、いっぱいいっぱい建っているけれど、当然第一種低層住宅地区なので、建築条件は厳しい。殊に容積率は大変厳しい。床面積は100平米以下にしないと。それ以外は土地としてはそんなに問題はないでしょう。あ、一つ、いや二つ問題が。一つはこのアパート。まだ居住者がいるということ。二世帯、居住中です。6月には退去ということですが、これは不確定要素になります。もちろん停止条件として一筆入れることになります。もう一つ。既にこの物件は商談中。今ローンの仮審査中です。この界隈、法華寺町、法蓮町辺りは、新築用土地物件としては人気があって、まぁ、当然ですね。古アパートというややこしい条件があったので、ここまで残っていたということです。まぁ。可能性薄いでしょう。
(3)土地物件186.89m2 40%/200% 市街化調整区域 1980万 ○築年未詳のぼろぼろの古家。窓枠が大変素敵です。三角形の変形角地。庭に年輪を刻んだ、赤松の大木。これは切れないよね……。崖下なのがちょっといやかな。
○次は、鴻池の奥の住宅地。傾斜地の一番下。底辺13メートル、高さ29メートルの三角形の土地。底辺の13メートルが平坦地で隣地と接している。北西側が法面になっていて真新しいコンクリート擁壁で隣地。古家は、ぼろぼろで、これの再生はちょっと無理。手壊しで、ゆかしい建具や使えそうな構造材を利用するプランも頭をかすめる。問題は、隣地境界。南西側隣地との境界は、見た所大変曖昧。擁壁が新たに作られている北西隣地との境界には、ちゃんと赤い境界杭が設置されている。土地境界の設定に、ちょっとコストがかかるでしょう。もう一つ。三角形の庭に、大きな赤松。かなりの大木です。不動産営業氏曰く……「この木は切り倒して運ぶのにもコストかかりますよねぇ」はい。その通り。でも私こんな立派な木、とても切る気になりません。もし切らないとすれば、やはりこれも敷地利用を制限する要因になるわけで……。ちょっと高いなぁ……。ややこしい古家付きでこの値段はねぇ。もう一声、いや二声。二百万安かったら……即買いします(嘘です)。
(4)中古物件165.02m2 ダイワハウスの軽量鉄骨 床面積97.86m2 2580万円 ○リフォームしたて。クロスの糊のにおいがめっちゃくさい。シックハウスの人は、倒れると思う。
○久しぶりだなぁ……中古物件。大安寺旧境内の南側の田んぼの中に開発された住宅地。まるでコロニー。築20年足らずの、値ごなれした中古物件です。普通の家探しをしている人なら、即決でもいいんではないかしら。ダイワハウスのちゃんとしたお家。それだけ。うん。それだけだね。困った困った。ぴくりともしないんだべさ。それにしても。「リフォーム済」と称する中古物件。リフォームしたてということもあるんですが……たまらん。人の住める環境ではない。臭い。臭すぎる。クロスが全部張り替えられ、その接着剤のにおいがすさまじい。なんの考えもない白い壁紙。化粧合板のフローリング。これも新しいんだろうねぇ……。ピカピカしています。躯体はしっかりしていて、何の問題もなし。庭も広いし、採光もいい。ダメダァ……。しくしく。こんな普通の物件に不感症になってしまっては。そしてこんなリフォームがばかばかしく思えてしまっては……。いや。本当に。まずいっす。
(5)土地物件133.85m2 60%/200% 市街化調整区域 1380万 ○間口、6.57m×奥行き20.05m。きれいな長方形。敷地からラブホが見えます。高圧線の真下。
○さて、最後に向かったのは、JR奈良から多分バスで15分ぐらい南に下ったR24号線沿いの住宅地。ちょっと狭いけど、ここは一番建築条件が緩くて、ちゃんと必要な床面積は確保できそう。できそうだけど……奈良の郊外のありふれた光景。ラブホテルが点々と田んぼの中に建っていますが。それが見渡せまする。高圧線の真下です。なんだか周囲がすごく寂しげです。敷地の西側9メートル道路。その向こうには公園。素敵です。でも西側に開いた土地は、そっちに西日が沈んでいくわけで、細長い敷地のこと、採光はこの西日がダイレクトに入ってくる道路側からしか難しいのです。あんまり魅力的じゃないです。
さあ。今回の5件のうち、一番面白かったのは……。(2)でしょう。平坦地。値段。周辺環境。悪くありません。でももう先客あり。そういうものです世の中。だいたい今回見た土地物件の坪単価は、30数万円前後。そこら辺で探していけるということがある程度分かってよかったです。そういう意味で成果ありというまとめでどうでしょうか?と誰に断っているのかしら?