曲を作る、、、ということって、どういうことかと最近考えます。
「オリジナル」 っていう言葉をみんなよく使うけど、言葉そのまんまの意味での 「オリジナル」 って、この世の中に一体どのくらいあるんでしょう。
作り手にはそれぞれ影響されてきた音楽が必ずあって、それをリスペクトしながら一つ一つ自分の感性で土台から骨組み、色付けから体裁まで積み上げていく作業が作曲であり作詞であるとするなら、そこには先の 「影響を受けてきた音楽の影響」 が大なり小なり必ずあるのであって、もし仮にこれは私がゼロから生み出した音楽です、という音楽って、きっと物凄く原始感の漂う前衛的なものに聴こえるはずじゃないかと思います。
否、前衛音楽だって今やある意味その規則性みたいなものありますよね。
CDを聴いたりライヴを観たりしてて心惹かれる時のひとつに、その曲の中にその作り手のルーツが垣間見えた時、っていうのがあると思います。
特に自分のようにブルースやオールドスタイルのロックが好きな者にとっては、その 「様式美」 と言っても過言でないコードの組み立てやリズムパターン、フレーズ運びは史上始まって以来の、わかり易く言ってしまうと 「絶対外したらアカン」 部分でもあるワケで、それを場外から顔だけ出して 「パクり」 と言われてしまうとまったく身も蓋もなくなってしまうワケです。
その言葉を借りるなら、自分の周りでもほとんど全てのミュージシャンやバンドが 「パクり」 ということやんね(笑)、、、と思います。
良いギタリストの条件ってあります。
そのひとつが 「ワンパターン」 であることだと思います。
ファンなら誰もがそのフレーズを聴いて、「あ!※※のギターだ!!」 とすぐに判るということ。
ロベン・フォードも、ジェフも、レイヴォーンも、ジョニー・ウィンターも、デュアンも、ジミも、BBも、Tボーンも、みんなそういうギタリスト。 他にもたくさん。
曲は変わっても 「またそのフレーズかいっ!?」 「またその音かいっ!?」 っていうのが当たり前のようにある。
でもファンはそれがいいんです。 それを待ってるんです。 またかいっ!? とは思っても、「よっ!!待ってました!!」 となるワケです。
だから場外から片足突っ込んだだけで 「ワンパターン」 を語られるとことに甚だ自分は疑問を感じます。
まあ比べるところが少々違うかもしれませんけれども(笑)、自分で曲を作って演奏する者としては、目指すところはそういったところなんじゃないかなあ。
中には例外として七色の楽曲や音を操るような至極器用なかたもいらっしゃらないワケではありませんが、自分はそういうタイプでは間違ってもありません。
ある先輩ミュージシャンのかたがライヴのMCで、 「次の曲は※※をモチーフに書きました」 と有名なブルースのスタンダード曲を挙げておっしゃってましたが、全然それでいいんだと思います。
自分はそういうミュージシャンやバンドが大好きだし、これからもそのやり方しかできません。

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