けっこう 「迷信」 であるとか 「おまじない」 みたいなものを信じる、、、というか頼ってしまうクセが自分にはある。
朝出かける時に靴を履くのは必ず右からとか、運転免許証は必ず右の後ろポケット、だとか、、、。
別にそれをしてどう、ということもないのだけれども、なんらかの理由でもってそれをイレギュラーしてしまうとどうも落ち着きが悪いというか、尻の座りが悪いというか、その日一日何をしていてもその事が気になって仕方がない。
何か良くないことが起こったりするときっとそのせいだ、と信じて疑わなかったりする。
前にも触れたがギターについても同じ。
弦の糸巻きへの巻数だとか変にこだわってしまうし、他にも例えばライヴ当日、リハーサルをやってその時点で音は完璧、プレイも良好。 よっしゃー!な勢いで本番をむかえて、よっしゃー!な勢いで演奏中、何かの拍子でアンプの電源コンセントがリハーサルと違うジャックに刺さってるのを見てしまった時など、もうその時点で完璧だったリハーサルの事なんか根こそぎ吹っ飛んでしまって、もうアカン、、、となって、弾いてる音もリハーサルとは全然違う音に聴こえてきてしまってもうアカン。
気になって気になって仕方がないのである。
土曜はJRBのライヴだった。
その週は月曜からメチャクチャに忙しくて、ライヴの準備は前日の夜と当日の午後からしか時間をどうしても作ることができなかった。
元来、ギターの弦は必ずライヴの前日までに張り替えないと気が済まない。
これには 「おまじない」 以外のちゃんとした理由もあって、先ず張ってすぐの弦というのは頻繁にチューニングが狂う。 ステージに上ってライトなどを浴びると温度の変化で弦が伸びたりするのでなおさらだ。
そしてあの張りたての時の弦に指がはじかれる感じの弾き心地が自分はどうも好きではない。
弦を張ってしばらくペンペン弾いてるうちにチューニングも安定してきて、指も弦にほどよく馴染んでくる。
しかしながら 「音」 という部分においては張りたてのカツーン、とした響きが好きなので、そのへんのバランスを考慮したうえでの自分のベストな張替え時期は必ずライヴの2〜4日前、としていた。
が、今回、弦を張替える時間が作れたのはライヴ当日の午後一番。 リハーサルの直前であった。
もの凄く不安だった。
大丈夫っ。 いえいっ。 やっぱり弦交換にはファンクでおますなあ〜。 とか独りでぶつぶつ言いながら不安を紛らわせるために最近ハマっているタワー・オブ・パワーのCDを大音量で流しながら作業をした。
で、本番。
先手はH−GANGさん。
昨秋のバンケット3にも出てもらった。
今回はヴォーカルの大野木くんから、和音堂に出たいんです、と連絡をもらってご一緒することになった。
まだまだ若い彼ら。ドラマーはなんと高校生だ。
それなのに激シブ。 演奏も超が付くほど上手い。 メンバーまだ10代〜20代で 「Same old blues」 をあんなに情感たっぷりにプレイするバンドを自分は他に観たことがない。
アンコールもあって、彼ら自身も始めての和音堂でのステージを楽しんでくれたようだった。
中手はピンクフラミンゴさん。
何度も観ている彼らのステージ。 何度観ても飽きないのは観るたびに彼らが大きく進化しているからだ。
彼らの場合、そこに甘えや妥協は微塵も感じさせない。ますますストイックに前に進んでいる。 彼らのそういうところも自分は好きだ。
演奏、ステージング、気持ち、どれをとってもぐんぐん大きなバンドになってきている。
土曜はそこにいた全員がそれを実感しただろう。
それくらい良いステージだった。
後手は我々JRB。
セットリストは以下。
1、Believer
2、Sigh`s Talk
3、Hush (Joe South カヴァー)
4、旅に出よう
5、Hush of Night
6、Wolfman`s Soul
7、赤い月
8、Talk is Cheap
アンコール
9、Lucielle (Little Richard カヴァー)
あれだけ大丈夫、大丈夫、と自分に言い聞かせていたのに、実は中盤くらいまで気になって気になって仕方がなかった。 件の弦である。
おかげで単純なミスを連発し、ますます焦ってドつぼにハマった。
これは決して言い訳ではない。
自分への戒めである。
それはそれで、その時の自分の精一杯であったので言い訳はしない。
だからライヴの出来に納得はしているし、原因のハッキリしているミスなので、改善の道は開けている。
とにかく土曜に和音堂でお会いできた皆様には、ホントにありがとうございました!!
最後になりましたが心よりの御礼を申し上げます。
今後ともJRBをどうぞ宜しくお願い致します。

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