つい先ほどのこと。
営業車のフェラーリ(軽トラともいう)で信号待ちをしていました。 片側3車線の大きな交差点。
自分の右側に、お客さんをたくさん乗せた市バスがゆっくりと停車しました。
と、突然自分の真横に面した市バスの降り口が開いて大きなマスクをした運転手さんがこちらを呼んでいます。
最初、自分が呼ばれていると思わずに、きっと自分越しの歩道に知り合いでも見つけて、それを一所懸命に呼びとめようとしているのだ、と思っていましたが、バスの大きなクラクションを鳴らされ、窓を開けるようジェスチャーされるにつけ、ようやく自分を呼んでいるのだと気付きました。
バスの乗客は身を乗り出して全員注目しているし、先ほどの大きなクラクションで道行くほとんどの人が足を止めてこちらを見ています。
こんな大きな道で、何事ならん。
時間が止まりました。
「あのぉ〜〜、アンタんとこに鹿児島の人おらんかったけ?」(←明らかな九州訛り)
鹿児島の人、、、???
過去にいた自分の知る限りの従業員の顔が目まぐるしく頭の中を駆け巡ります。
鹿児島、、、。
かごしま、、、、、。
Kagoshima、、、、、、、。
「え、、、鹿児島、、、!?」
信号は青に変わり周囲の車は発進しようとしています。その時。
「ああっ。あれは●★ラ▼エー■ー(←商売敵の名)やったわっ!」
そうのたまうと降り口のドアをサッと閉めてバスは行ってしまいました。
再び時間が動きだした交差点にひとり残された自分は、絶対に負けるもんかと天に誓い、滂沱たる涙を流しつつハンカチを噛みました。
後続車にクラクション鳴らされて。

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