12月31日に発表された新型コロナウイルスの1日あたり感染者数は、全国で4,515人と過去最多。東京都も1,337人と、これまで最多だった12月26日の1.4倍になった。
記事は次のとおり。
国内の感染者、4515人 初の4千人台、最多を更新
2020年12月31日(木) 18:17配信【朝日新聞デジタル】
新型コロナウイルスの国内の感染者数は31日午後6時現在で4515人に上り、1日あたりの感染者数として過去最多を更新した。これまでの最多は26日の3882人(修正値)で、初めて4千人を超えた。年の瀬を迎えても、感染拡大に歯止めがかからない状況が続いている。
東京都でも31日、新たに1337人の感染が確認され、26日の949人を大幅に上回って最多を更新した。神奈川県でも新たに588人の感染が発表され、24日の495人を上回り、過去最多となっている。
(記事ここまで)
新型コロナウイルスは風邪の一種ではありますが、決して「ただの風邪」ではありません。これまで怖がられていたインフルエンザに比べても、感染者数に対する死亡割合は10倍以上です。そして風邪は冬に流行るものです。新型コロナウイルスも、秋までと比べて現在の気温では圧倒的に「流行りやすい」ウイルスになっている可能性が高いです。
日本人を含む東アジア人は新型コロナウイルスに強いという説はいくつも流布されていますが、いずれも仮説です。中国や韓国、台湾の死者数が比較的抑えられているのは、それぞれの国の政策や国民性や運の結果です。私としては「まだ流行ってない」ことだけが各国に共通している、つまりこれから流行ってしまう可能性は各国にあり、これまでの死者数が少ない国ほど危険だと考えます。
ヨーロッパの優等生と呼ばれていたドイツは、9月下旬から12月までの間に感染規模が10倍以上に拡大しました。日本の感染者数も急増していますが、韓国も急速に増えています。中国は初期の武漢の感染者数が報告の10倍以上いたらしいことがわかったり、信用していい数字なのか不明なのでノーコメント。
ワクチンは、ある程度期待していいだろうと思います。しかし「コロナウイルスに対するワクチン」はこれまで実用化に至ったことがなく、どのような効果をあらわすのか、効果は持続するのか、アレルギー体質の人に副作用が出ている報告があるがどれくらい危険なのか、長期的に悪影響がないのかどうか。またどれくらい行き渡るのか、それによって死者数を減らす方向に持って行けるのか。心配なことはたくさんあります。
ワクチンが日本で接種できるのは、早くて2021年2月といわれています。接種が始まっても一気に行き渡るわけではなく、期待した効果が得られる保証もありません。「ワクチンが来れば何とかなる」と油断して流行してしまい、期待した効果が得られなかったら悲惨なことになります。
イタリア、フランス、米国、英国などを見ていると、流行ってしまってからロックダウンしても間に合わないことがわかります。日本の政府は経済のために強い政策を出すのをためらっているのかなと思いますが、流行ってしまったら経済どころではなくなります。もちろん各種の対策によって、100年前のスペイン風邪が2シーズンで世界人口の3分の1くらいの人に感染したのに比べれば、今はまだ各国で感染は抑えられています。でも感染は拡大し続けていて、収まる気配はありません。
流行ってしまったら、人がいるところのウイルス存在確率が上がります。インフルエンザだって、かからないように気をつけていてもかかります。あなたが新型コロナウイルスに今までかからなかったのは、対策をしたからというよりも、自分のすぐ近くに感染者がいなかったからという要素の方が大きいです。近くにいたら、結構な対策をしていても移るウイルスのようです。流行らせないことが一番大切です。
このウイルスの厄介なのは、潜伏期間がインフルエンザなどに比べて平均で約1週間と長いことと、発症する2日ぐらい前からウイルスを排出していること、発熱するとは限らないことなど、「要注意な人を特定しにくい」性質をたくさんもっているところです。2週間以上誰とも会わない生活をしていない限り、今の自分が感染源になる確率はゼロではないのです。
一人一人ができる範囲で感染対策をお願いします。流行ってしまってからでは遅いのです。よろしくお願いいたします。
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