
午後6時半から、毎年12月の恒例になっている第16回山梨大学医学部OB交響楽団演奏会がおこなわれました。会場は甲府市の南西にある増穂町の増穂町文化会館でした。今年もなかなかの熱演を繰り広げました。
今日の曲目は、
ワーグナー作曲 ニュルンベルグのマイスタージンガー前奏曲
チャイコフスキー作曲 組曲「くるみ割り人形」(抜粋)
モーツァルト作曲 交響曲第40番
アンコールは、
ビゼー作曲「カルメン」より「ジプシーの歌」
ルロイ・アンダーソン作曲 そりすべり
でした。
今年は忙しかったりスケジュールが合わなかったりして、練習になかなか参加できず、昨日初めて練習に参加して今日本番という、まったく準備不十分な状態で参加することになってしまいました。くるみ割り人形はシンバル、モーツァルトが第2バイオリン、カルメンはまたシンバル、そりすべりでは「すず」を演奏しましたが、何といってもモーツァルトが大変でした。というのは、去年は本番の1ヶ月以上前に楽譜を手に入れて家で練習していましたが、今年は「いつか練習に行けるだろうからその時手に入れよう」と思っているうちにどんどん日が過ぎてしまい、本番1週間前になってようやく楽譜が手に入ったのです。
そこからは家で毎日練習しましたが、練習するのはどうしても夜遅くになってしまいます。仕事に影響しない範囲で限界まで睡眠時間を削って練習しましたが、5割ぐらいの完成度にしかなりません。今日もリハーサルの前とかリハーサルと本番の間とかに車にこもって弾けるところを増やそうと練習しましたが、まあひいき目に見ても7割ぐらいの完成度というところでしょうか。
オーケストラでは、間違った音を出すと音楽をぶち壊してしまいます。そこで今日は、間違った音を出しそうなところは音を出さないで、きちんと弾ける音だけ出すという作戦にしました。これなら参加する意義もありそうです。ただし、ステージの上でみんなが弾いているのに一人だけ止まっていると、これも目立ってしまいます。そこで、客席からは弾いているように見えて実は音が出ていないという必殺技をところどころ駆使しながら、弾ける範囲で弾いてきました。
ステージに乗るからには全部をきちんと弾けるのがあたり前ではありますが、今回はやむを得ない状況で練習ができず、バイオリンで出るのはやめておこうかなと考えていました。でも前日夜の練習で「こんな私でも役に立つ場面はいっぱいあるぞ」と思ったので、役に立てるところはしっかり音を出し、役に立てないところでは邪魔をしないという形で参加しました。次回はもっとちゃんと練習してから本番に臨みます。

アンコールの「そりすべり」では「すず」を叩きました。この曲のすずは曲の最初から最後までずーっと叩くんですが、このすずが非常に重たく、叩き方も難しいので大変でした。写真だと左の方で立っている3人の、一番右に写っています。オーケストラで使うすずは、木の棒に20個以上のすずがついていて、片方の手でしっかり支えながら、反対側の手で手首をガンガン叩くと一番よく鳴ります。しかし叩いてから0.1秒ぐらいたってから「シャン」と鳴るので、その時間差を見越して早く叩かないと、どんどん遅れてしまいます。リハーサルより本番の方が、やや不出来な結果になってしまい、残念。
最初の「マイスタージンガー前奏曲」とアンコールの「そりすべり」は、8月の
「大野和士さんと成育医療センターでコンサート」でもやった曲です。1年に2度、同じ曲をやるというのは学生の頃以来ですかねえ。
今年最後の音楽をする機会としては、やや不完全燃焼の感はありますが、楽しく過ごしてきました。来年も音楽を適度なスパイスにできる年だといいなと思います。