大災害が襲った日本では円が必要になるだろうと、投機筋が円買いに走って円高が進んでいることに対して、G7は強調して円売り介入を実施することに合意した。すげー。
記事は次のとおり。
G7、円売り協調介入
2011年3月18日(金)9時8分配信【読売新聞】
東日本巨大地震に伴う金融市場の動揺を抑えるため、日米欧の先進7か国(G7)の財務相と中央銀行総裁は18日朝、緊急の電話会談を行い、日本と米、英、カナダの通貨当局、欧州中央銀行が為替市場で円売りの協調介入を実施することで合意した。
これを受けて、政府・日本銀行は18日午前9時、円売り・ドル買いの市場介入を実施し、円相場は一時、2円以上急落した。各国当局や欧州中銀も同日、それぞれの市場で介入を順次行う。
円相場は午前10時半現在、前日(午後5時)比2円1銭円安・ドル高の1ドル=81円22〜24銭前後で取引されている。介入実施前に円相場は1ドル=79円台前半で推移していたが、介入を受けて一時、81円台半ばまで円安が進んだ。市場では、介入規模は数兆円にのぼるとの見方が出ている。
政府・日銀の市場介入は昨年9月15日以来、約半年ぶりとなる。ただ、この時は日本の金融当局だけの単独介入だった。
G7は電話会談後、「日本における悲劇的な出来事に関連した円相場の最近の動きへの対応として、日本当局からの要請に基づいて、協調介入に参加する」との声明を発表した。さらに、「為替市場をよく注視し、適切に協力する」として、今後も必要に応じて協調介入を行うことを示唆した。
野田財務相は記者会見で、「我が国が困難な状況にある今、G7当局が連帯して市場の安定に向け協調する意義は極めて大きい」と述べた。
G7が協調介入で合意したのは、中東情勢の不安定化による原油など資源価格の高騰が続く中、東日本巨大地震をきっかけに金融市場にも混乱が拡大すれば、世界経済の新たなリスクになりかねないとの強い危機感が背景にある。G7は市場の混乱に対して結束して対応する姿勢を示すことで、混乱の沈静化を図ると同時に、協力して日本経済を下支えする考えだ。
円相場は、地震や福島第一原子力発電所の事故の深刻化を受けて、一時、1ドル=76円25銭まで急騰し、戦後最高値を更新した。株価も世界の主要市場で急落するなど、金融市場に動揺が広がっていた。
(記事ここまで)
リーマンショック前の世界経済だったら、「為替介入はすべきでない。ましてや協調介入なんてありえない」というのが、世界の考えの主流だっただろう。しかし「神の見えざる手」はしばしば間違うことがわかった現在、投資は許しても、投機に野放図な振る舞いを許してはいけないというコンセンサスが、できつつあるのではないかと思う。それが、G7が協調介入するという「モラルを守る行動」につながっているのではないか。
世界中の人たちが、日本のために何かできないかと思ってくれている。経済的には何もできなくても、日本のために祈ろうという動きもたくさんある。そんな中、円買いに走った人たちは「それでも円は倒れない」と思って買ってくれたわけではなく、「日本の保険会社が外国で動かしているお金を、保険金の支払いなどのために円に換金するので、円が値上がりするだろう」という儲け心で買っているようだ。儲けが確定したら売るのだろう。
ふざけるな。日本の保険会社は円高によって、少ない「円」しか確保できなくなるではないか。円の価値が上がっているのに、日本人には何の恩恵もなく、逆に苦しくなってしまう。投機筋は自分の儲けのためなら、日本人や日本の会社がどうなってもいいということなのだろう。困った国は潰れてしまえという考え方か。
投機筋はリーマンショック後、資金を運用する先がなくて、ちょっとでも儲けられそうなところにどっと資金を流し込む。それによって世界経済はグラグラして、グラグラの揺れ方をコンピュータで監視しながら儲けられる投機屋だけが儲けて、その他の絡んだ人はおおむね被害を被る。しかし今回は、短期的には被災している人たちの命にかかわるし、日本という国の行く末にもかかわる。
日本がどんなことになっているのか、世界では日本以上に詳しく報道されている気がする。その惨状を知っていながら、「どうやったら儲けられるか」の視点でしか見られないような人間のクズは、なんとかして各国政府が協調してでも強大な裏の権力を使ってでもいいから、ぶっつぶしてほしい。
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