
昨年仕事を通じて知り合ったグランドワーク川口のN先生が、地元のボランティアクラグの中学生達と孟宗竹を伐採しに行くと言うので、私も参加させてもらうことにした。
まず「グランドワーク」について。この活動は各地にもあり、行政・企業・市民が協力しあって、自然をできるだけ自然なやり方で守り、育てるというもの。私がこのようなグランドワークという体制を知ったのは、お恥ずかしいことに、二年前の三島グランドワークが行っている「源平川せせらぎプロジェクト」だった。これは、工場や生活の排水で汚れ果てた川を見事に生き返らせたプロジェクトだった。地元の人々は自慢げに川を案内してくれたし、川を泳ぐアヒルや鴨が人を怖がらずに寄ってくるくらい人を受け入れていたのが、とても印象に残っている。
さて、川口のグランドワークが結成されたのは、「市に生息する蛍を守りたい。」というシンプルな思いだったと聞く。しかし、今では蛍だけでなく、カブトムシや多くの昆虫・魚、そして森林や田畑を守る活動にまで発展している。年齢的には、定年後の方々が中心のようで、それぞれの得意分野を担当しているようだ。田んぼでは、毎年無農薬で米をつくり、子供たちと稲刈をりし、その米で餅をつき、稲でお正月のしめ縄をつくる。これらの管理や活動を行政や企業が協力していることに更なる発展を感じる。
また、つくづく川口のポランティア魂は熱い、川口のボランティア活動に幾度か顔を覗かせたけど、みんな物凄く熱心で、楽しんでいる。そして、他地域に比べて活躍できる場が多いと感じる。
さて、今日私は初めて孟宗竹を切った。「モウソウチク」と聞いて、私は、今ブログを書くまで、
「猛草地区」だと思っていた・・・。そう、「猛烈に竹が生えている地区・・」だと。。だから間引く必要があるのか・・と真剣に思っていた。(笑)
ま、間引くことには変わりないのだけど、「孟宗竹」という中国原産の竹の種類だったのですね。 一つ覚えました。(笑)
猛草地区(笑)だけあって、竹がひしめき合って生えている。影が出来ると若い竹が育たないというわけ。昔の番傘が通れる位の間隔が好ましいとのこと。今回伐採した竹は等分に切り分けて後日竹炭をつくる。
以前栃木県に遊びに行った時に、たまたま立ち寄った囲炉裏のある雰囲気のいい呑み屋で、備長炭作りを副業としている、(呑み屋が副業だったのかもしれない。。)という、つげ義春のマンガに出てきそうな顔をしたご主人が、備長炭を作るのに五日かかると言っていた。そして、それはそれは火加減が繊細で、長年の勘が必要だと話していた。ご主人かなりの年配だったけど、(確か80幾つか・・とか言ってたけど。)後継者がいないらしい。
ちなみに今回私達がトライする竹炭は一日で出来る簡単な方だ。
若い竹は表面に白い粉を吹いており、先の方はベルベットのような産毛が生えていて気持ちいい。竹と竹を叩くとなんともいえない音が林中に響く。ノコギリを引くとサクサクとこ気味よく切れる。
かなり暗くなるまで竹林に居たけれど、古い笹の落ち葉でフカフカした地面は温く気持ちが良かった。竹を伐採した後は、自由に好きなものを作らせてもらえて、中学生たちは貯金箱や竹トンボや、花瓶を作っていた。私は竹をサクサクと切ってる時が、一番無心になれて気持よく、とにかく切りまくった。
グランドワークの活動には後継者がいない。自然遊びの楽しさから自発的に自然を守る活動を始めたグランドワークの人達。自然遊びに乏しい我々や子供たちは、自然を守りたいという気持ちが、心から湧き上がってくるのだろうか・・。

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