今日も展覧会を観に…。
まず、初台にあるNTTコミュニケーション・センター(ICC)のキッズプログラム
「サウンド×イメージ」展へ。主催がICCということもあって最先端のメディア
アートの実験的な作品が観客を楽しませていた。あるところではゲームセンター
にいるかのような子供の興奮ぶりだった。(ある意味そうなのかもしれない…。)
しかし、物凄い来場者数・・。
面白い作品もあった。面白い?いや、真新しいことに興奮しているのかも…?
まず、始めに目に付いたのは来館者のPasumoやSuicaのようなICカードを読み込ませ
て、その人の足跡を地図上に表し、抽象的な絵に見せる装置の作品だった。
これは自分の行動の経験を図式化したもので、例えば一緒にいる友人の過去の足跡を
共に見ながらコミュニケイトする事もできる。なかなか楽しかった。
他にインパクトがあったのは、我々が普段ネットサーフィンする時に、何気なく移動するページの裏で起こっている、人の目では感知できない電子の波を体験するコーナー(作品)だった。正直、鳥肌がたった。
近い未来に、人間は自分達が生み出した「快楽と恐怖」に飲込まれるんじゃないかと
本気で思った。
電子科学の進化は想像を超えている。この展覧会は、かわいらしい実験成果の発表の
ように見えるが、子供達が目を輝かせて遊んでいるバーチャルな世界は、
スイッチ一つでただの白い壁になるのだ。
そんな恐怖は、子供たちにないのだろうな…。まだ…。
そんなことを感じながら次の会場へ。
オペラシティーギャラリーの展覧会へ。やはり先ほどと同じように感じる。
「快楽と恐怖」
最近のアートにそんな世界感を覚える。現社会と同じだ。
観客参加型の作品はリアリティやコミュニケーションを意図しているようで、
場合によっては物凄く拒絶しているものもある。
複数で作品に参加する観客は楽しそうにコミュニケイトしているが、
一人で参加すると無性に作家の孤独さを感じてしまう。
( このブログでは、毎回作品に細かい説明を入れてないのでなんのこと?
と思いますよね。是非実物を体感しに行って下さい。。。)
それからさらに足を延ばしてパシフィコ横浜へ…。
「SF日本大会2007」を観に行った。いや、SFファンと言うわけでは無くて…(^_^;)先日、目黒区美術館で観た小川信治さんのワークショップが良くて、同じシリーズの
ものが展示されているのを知り、観に行ったのです。彼の「無限の風景」というワーク
ショップがとても素晴らしいと思ってるわけで、それで観に行ったのです。隣りに彼の
映像作品もあったけど、それも良かった。初めて彼のデッサンの作品を観た時は、特に
大きな感動はなかったのだけど、何回か観る機会が増えるうちに、彼のトリックにハマ
っていくようになったんだと思う。
やはりアートは何度も観ないと読解できないな〜。
しかし、この会場、かなりヤバめ?
世界中のオタクの方、いやいや、マニアの方々が集結しておられ、ウルトラマンやスタ
ーウォーズや小松左京さんのSF映画コーナーやら…、その辺りは普通だけど、アニメ
系(一部)はちょっと引き気味…。私には、この手の事はあまりわかりません。(-.-;)
でも、きっと物凄いプロフェッショナルな人たちの祭典だったことには間違いないでしょう。
ふと目に付いたのが、会場の脇に作られたメイド喫茶★。うわっ簡易的だけど、初めて見た。休憩も兼ねて入ってみると、メニューはちょっと高めに設定されている。
なるほど…。アキバの本格的なメイド喫茶ではないので「ご主人様〜」とはいかないみたいだけど、リアルコスプレに、同性ながらちょっとドキドキ。そんな中、会場に女性が少なかったせいか、フランス人の新聞記者に取材をされる羽目になった。
暇潰しにOKして取材を受けるうちに、俄かで来ていることがバレ、あっさり取材終了。
ハハッ…。
記念にメイドさんを隠し撮りして帰る事にした。
長々と書いたけど、
ある種、前半に書いた展覧会より、このSF展の方が人間味があるように感じた。
多分リアリティの無い幻想をリアルに表現してるからかな。
前者は目に見えないけれど実在しているものが、リアリティのない表現によって襲って来るから怖いのだろう。
今日はアートにおいての一部分を見たわけだが、
アートをみていると、そういう作品が生まれる背景が気になってくる。
キッズプログラムの「サウンド×アート」が華々しく取り上げられるということ。
参加型のアート作品が増え続ける事。
オタク文化がビジネスで大成功すること。
否定的なことばかりでないことは、解ってはいるけれど、
それでも、子供たちや私たちの、現代の未熟なコミュニケーション能力を浮き彫りにするようである。
私はこれらの事が必要でなかった時代のコミュニケーションを少しでも取り戻したいと思う。
それは、遊び場だったり・・人との関わりだったり・・
<続きはまたの機会に。>

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