
私は、作家活動と平行して、アートコーディネートの仕事をしています。
職場では先日より、自分の企画担当している企画展(川口市立アートギャラリー・アトリア
http://www.atlia.jp/)がスタートしました。
『第4回 アーティスト・イン・スクール』
市内の小学校には、大画面のライブ・ペインティングなどでも知られる中津川浩章氏が、中学校には水をテーマにした環境アートを手掛ける池田一氏が、それぞれ出張授業を行い、その成果を美術施設に展示し、活動を記録映像やパネルによって公開します。
この企画展の特徴は
@美術施設と学校が主催者であること。
A一日で完結するものでなく、長期スパンであること。
(先生×アーティストとの打ち合わせや、生徒との材料の調達などをいれると実際の授業の半年以上もまえから活動しています。)
B生徒の成果物(作品)をアーティストの作品と一体になって美術施設に展示すること。
C「過程」を重要視した記録映像と報告書の作成。
学校とのスケジュール関係で、展覧会のスタート時に生徒の作品が間に合わないのが少々心残りですが、逆に、生徒の作品が入り込む(11/5以降)までの期間、各アーティストの壮大な作品が展示されており、この期間は2度楽しめるという良さもあります!(是非2度鑑賞される事をオススメします!)
毎年力のある作家が参加してくださっていますが、年を追うごとにスケールがアップしているようです。

→は中津川氏の作品の一部分です。彼の作品には、人を絵の中に引き込む、かなり強い力があります。一見すると勢いよく描いている線ですが、実は物凄い時間をかけた線の集積であるようです。

←は池田氏の作品の一部分です。池田氏の作品の特徴の一つに、多くの人が関わっている。ということがあげられます。今回も関わった人達の思いや、池田氏の世界観が作品をさらにスケールの大きなものとしています。
このアーティスト・イン・スクールは作品が素晴らしいだけでは成立できず、人間的な魅力を持ったアーティストでないと、生徒や先生との関係を築けません。なので、そのようなアーティストに出会えたときは、私自身も、人生の中でも自分の生き方や考え方を左右する人間と出会えたと思えるほど、衝撃的な瞬間です。
決まりきった企画ではなく、生き物のように変化していく企画なので、時間も準備も相当かかりますが、関わってきた深さには、何ものにも変えがたいものがあります。
結局、「生き方なんだ。」って思います。
今回の2人のアーティストは良い意味で対照的な性質です。
そして共通して、とてつもないパワーがあります。
是非ご堪能ください!

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