水口の碧水ホールで現代音楽の演奏会があった。
曲目はウェーベルンの「四重奏曲作品22」、ブーレーズの「フルートとピアノのためのソナチネ」、ケージの「心象風景第4番」、湯浅譲二の「インター・ポジ・プレイ・ション」、ハリソンの「種々雑多な三重奏曲」、ジェフスキの「ウインスボロコットン紡績工場のブルース」、レヴィナスの弦楽四重奏曲第1番」だった。
想像を超えた変な音楽ばかりだった。ケージの「心象風景第4番」などは、12台のラジオを12人の奏者が手に持っていて、楽譜にはその周波数と音量が厳密に決められていて、奏者は楽譜にある音が自分のパートにきたらそれに合わせる。日本だからいろんな民間放送の音が入ってくる。結果として得られる音は演奏者にも作曲者にも予測不可能である。
この曲の初演のときは、演奏時間が遅く、放送局が番組を終了している時間帯だったため、ノイズのみが流れたそうである。
どの曲だったか分らなくなったが、ホースを振り回して出る音だとか、譜面台をたたく音とか、ドラムの皮の上を玉でこすって出す音とか、ありとあらゆる音の出し方を試みているのもあった。
演奏者は京都芸大を中心にした人で、演奏技術はすばらしかったが、こんな曲を演奏するのはたいへんだろうと思った。

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