2010/1/23

魂の洗濯  エッセイ

 ご近所の“手仕上げ”クリーニング屋さん。

 ここ日暮里で、50年近くご夫婦仲良く営んでいます カップル

 丁寧な出来上がり、誠実な対応に、毎回頭が下がります。

 「おじさんが洗ってくれたシャツは着心地が良くて、気分が
 いいから、着てるといいことがあるんだ。素材や服の形に合
 わせて仕上げ方も違う。本物の職人だよ!」と主人も絶賛。

 買い物の途中、裏の戸が開いていたのでご挨拶を、と思い、
 中をちらっとのぞいたら・・・ 

 もう80近くなったおじさんが、中腰になって、たらい桶に
 体を突っ込むようにして、無心に服を洗っていたのです。

 その姿があまりに神々しくて、言葉を失ってしまいました。

 以前おじさんが、薬品でしわしわになった塗れた手をふき
 ふき「最近は疲れてねー、腰も痛くて。でもほかに人様の
 お役に立てることができないから」と満面に笑みをたたえ
 ながら、幸せそうに話してくれたのを思い出しました ヒマワリ

 「おじさん、長生きしてくれないと、さびしいし、困るよ」
 と冗談っぽく答えた私の気持ち、実は・・本気でした。

 こんな真冬の寒い日にも、修行のように、人の汚した服を
 一生けんめいきれいにしているおじさんの魂は、洗うたび
 に白くなって、すごくきれいなんだ ハートx2 と感じます。
 
 地位も名誉も関係なく、シンプルに欲張らず、ひそやかに、
 自分と家族と人を大事にしながら善良に生きる人々。

 そういう人たちの生き様は、言葉にならないメッセージで
 大切なもの、忘れてはならないものを教えてくれます。   

 おじさん。おばさん。
 ずっと近所でお店をやっててくれて、本当にありがとう 


 ときにはさらけ出して伝えよう 言葉には不思議な力が宿るよ

タグ: 人生




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