「硫黄島からの手紙 Letters From IWO Jima」
映画
渡辺 謙、二宮和也、伊原剛志主演
2005年、硫黄島発掘調査団は洞窟の中から多くの手紙を見つける
その中には 60年前に硫黄島を連合軍から死守しようする
日本軍の兵士達が本土の家族に託した 届けられる事のない手紙でした
1944年 栗林陸軍中将が硫黄島に赴任する
アメリカに住んでいた彼はアメリカとの争は歯が立たないと知ってます
しかしアメリカ軍が占拠し日本本土を攻撃する基地になる硫黄島の
明け渡しを一日でも遅くし、アメリカ軍を食い止めようとする事でした
兵士達は水、食料物資の不足、伝染病、理不尽な命令に
戦意を消失していましたが、理論的な栗林中将の指揮に希望を見つけ
同じ様な考えを持つオリンピック馬術競技の金メダリスト西中佐にも
賛同し、硫黄島を死守する為の地下要塞を築き上げるのです
本土に住む家族のために、一日でも長くこの島を守るという過酷な戦
アメリカ軍は5日で占拠すると思っていたのですが・・・・
父親達の星条旗の二部作目、硫黄島からの手紙
イースト・ウッドの目の素晴らしさに脱帽です
アメリカ、日本と双方から見た硫黄島をどう描くのかと期待し
それに違わぬ作りに関心するばかりです
イースト・ウッドはどちらかと言えば保守的な考えの持ち主
と思っていたのですが、このように公平に人間本来あるべき姿を
アメリカ、日本と分け隔てなく作るとは思いもよりませんでした
テーマは星条旗と同じように反戦を訴えるものだったのですが
こちらの手紙の方がもう少し人間味溢れる良い映画だと思いました
決してただの戦争映画では無い ヒューマン・ドラマそのものです
日本映画ですと過剰な英雄賛美として栗林中将、西中佐あたりの言動に
スポットを当てると思いますが ここで描かれるのは普通の人間で
欲する訳でもなく過酷な戦地に送り込まれる兵士で
そこで人を思い、命の大切さをさりげなく訴えるのです
西中佐の自分が正義だと思うことが正義、その言葉に感銘し、
西郷役二宮和也が実にうまく普通の人を演じているのが良いです
戦争に翻弄され 自分のいくへさえ判らず
しかし生きる事だけを望み続ける・・・
飢えと乾きに 望まず命を落とした人々
来年も硫黄島墓参団は自分達が持てるだけの水を持ち
硫黄島の砂にそっと掛けてくると思います・・・