「父親たちの星条旗 FLAGS OF OUR FATHERS」
映画
アダム・ビーチ、ジェイミー・ベル、ジェシー・ブラッドフォード
ケヴィン・チャップマン、ジョセフ・クロス、パメラ・フィッシャー
出演
1945年2月 第二次世界大戦は連合国側の勝利が決定的になっていた
アメリカは日本の抵抗を収めるため 日本本土空襲を狙う基地として
日本の領土 硫黄島を奪う為に攻撃を開始しました
戦闘は熾烈を極め米軍26000人、日本軍22000人の戦死者を出し
この戦闘を境に圧倒的なアメリカの勝利が決まっていくのです
この戦闘に加わった米海兵隊員5人と海軍兵士1人が
硫黄島の象徴 擂鉢山に星条旗を掲げるのですが
それは単なるセレモニーで それに多くの労力を費やしたとは言えず
ある種の記念碑的要素でしか無かったのです
それでも星条旗を見た アメリカ軍の士気が高揚するのです
上層部から記念に星条旗を持ち帰ると指令があり
星条旗を掲揚し直すのです そしてこの場面を撮影した報道がなされ
アメリカ本土では 写真に写っていた兵士達が一躍英雄となるのです
写真に写った兵士は 英雄としてアメリカに送還させられます
6人のうち すでに3名は死亡し
海軍の衛生兵だったジョン・ブラッドリーと、
海兵隊員レイニー・ギャグノンとアイラ・ヘイズ
この残った3人は思いがけない歓迎を本土で受けます
スピルバーグ製作 クリント・イーストウッド監督の話題作です
擂鉢山だけが島の高い部分であり あとは平坦な陸地
豊かな海産物があり 南洋果実が豊富に育つ土壌
硫黄島で生まれ育った親族がいる私には
今でも毎年来る墓参団参加の手紙と共に
この島で行われた戦闘の悲惨さを忘れる事は出来ません
多くの兵士達が命を落とし 未だ行く場所が無く彷徨い続ける魂
返還された現在、島の自衛隊隊員たちは幾度もその魂を見ています
帰る場所を探し求め 島を彷徨っているらしいのです
楽園だったはずの島が 殺戮の道具とし、殺戮の場となってしまった
人間の愚かさを嘆く他はありません
戦争が終わってもまだ心に傷を負い 決して癒される事が無い傷口
イーストウッドはそれを淡々と語っていくのです
星条旗を掲揚した兵士が映画になる「硫黄島の砂」「硫黄島の英雄」
等 今までもあったのですが
英雄としてもてはやされた人の心を通し、あってはならない悲劇を
静かに訴えるイーストウッドの力量には感心させられます
ミリオン・ダラー・ベィビーでも彼の作った主題歌が良かったのですが
今回も悲しげな主題が耳を離れませんでした
人が犯した大きな過ちは 未来、永遠に消えず残ります