「リトル・イタリーの恋 Love's Brother」
映画
ジョヴァンニ・リビシ、アダム・ガルシア、アメリア・ワーナー主演
1950年後半 オーストラリアにイタリア移民街がありました
4年ほど前アンジェロとジーノの兄弟はイタリアから移民し
叔父叔母の営むカフェで暮らしています
兄アンジェロはカフェを手伝い真面目で几帳面 反面神経質で内向的
弟ジーノは楽天的でおおらか 外向的ですが だらしなく
その日暮らしの肉体労働で暮らしているようです
その性格の違いで兄の不始末の交渉事は弟が面倒をみて助けています
陰気になりがちな兄アンジェロは結婚適齢期を過ぎているのですが
その性格と容姿の為 何度もお見合いを断られています
弟ジーノはガールフレンドがいますが兄が結婚するまでは結婚できない
そんな事を口実に 女性に対してもだらしが無さそうです
ある時 兄を結婚させる為仲人役の婦人から 南イタリアに住む
美しい女性 ロゼッタを紹介してもらいます
結婚の申し込みを託した手紙をアンジェロは書くのですが
同封する写真を自分より格好の良い弟の写真を添えてしまいます
手紙を受け取ったロゼッタは 直ぐに写真を見て気に入り
アンジェロに手紙を書き 結婚の承諾をするのですが
写真はアンジェロでは無くジーノだと言う事は知る由もありません
希望を抱き 村の教会で結婚の宣誓式にも写真を胸に
ひとり遠く海を渡り オーストラリアに着くのです・・・
イタリアの匂いを強く持ったオーストラリアで作られた恋愛映画です
話の展開は直ぐにでも読んでとれます
なんともオーソドックスな映画作りが 意外と新鮮だったりするのです
まるで古い60年代の映画を観ている錯覚に囚われます
美しい 露出過多とも思われるオーストラリアの風景がイタリアの様で
英語を話す出演者達がかえって違和感を感じるほど
いっそうの事 イタリア語で作った方が良かったのかも知れません
劇中で使われていた ソフィア・ローレンの「島の女」がまぶしく
また 忘れかけていた映画のヒーロー役ビクター・マチュアの
「デミトリアスと闘士」のシーンも出てきて 作者の意図を感じます
古い映画をお手本に その運び方も古い感じで結末もセオリー通り
なんだかタイムスリップしてしまった感じがしました
ハリウッドが西部劇俳優を起用しローマ史劇を作ったり
イタリアの人気女優をハリウッド映画に起用したり
その頃の世相と映画事情を巧みに盛り込んでいたのには感心しました
きみに読む物語の脚本家ジャン・サルディが監督したという・・・
現代風の足早な映画を好む人には向かないと思いますが
そのはんなり感に満足、納得しました
技術を巧みに駆使したり 意外性のあるストーリーに頼りがちな昨今
こんな 回顧的な映画を観てみるのも いいものでした