17日、18日と伊藤塾の主催する新司法試験合格祝賀会に出席してきました。
皆さんそれぞれ、多くの不安や悩みを乗り越えての合格に晴れがましい姿でした。
旧司法試験でもそうですが、僕は合格祝賀会に出席した際、合格者の方にいろんなお話を伺うことにしてます。
今年も多くの合格者の方から貴重なご意見、体験談を聞かせていただきました。
その中から今回は論文試験対策について紹介させていただきます。
論文試験の合格に何が必要なのか?
この問いかけに合格者は、多少のニュアンスの違いはあっても、要は「事実をしっかり整理・分析して、問題点を抽出して、規範をあげ、それに事実をあてはめて結論を導くこと」と答えています。これは旧司と同じです。
ただ、新司では問題文が長いのでそれを整理して重要な事実をきちんと拾うのが重要なのと、反面、規範定立の論証は極力コンパクトでよいとのことでした。
そして、この長い問題文を整理・分析して何を問うているのかを把握することが難しいにもかかわらず、そのトレーニングはなかなか大学院の授業の中ではやってもらえないので予備校を利用したという声も多くいただきました。
法科大学院の履修内容と新司法試験の乖離を実感させられます。
なお、旧司の経験が比較的長く、そこそこの力があるのに結果に結びついていない方は、いわゆる「論証」ばかりにこだわりすぎて、この問題分析・争点の把握・抽出が不十分なのではないかという意見もいただきました。
この「論証」というものとも関係するのですが、規範定立の論証部分については、多くの方が旧司の答案のような長い論述はしないとおっしゃっていました。問題の分量からしてそこまで丁寧に展開する余裕は時間的にも、スペース上からも無理とのことでした。
よく新司法試験の論文試験ではいわゆる「論証」はいらないという話を聞きますが、それを裏付けるようなお話です。
ただ、新司の答案で、『この点〜。しかし〜。思うに〜。そこで〜。したがって〜。』というような「論証」をしないからといって、そのような論点の理解が不要というのではなく、バックボーンとしては反対説を含て各論点の十分な理解が必要であるとのことでした。機械的に規範だけを覚えても対応できないとのことです。なぜならば規範の意味を理解していなければ適切な「あてはめ」ができず、結局は点数がつかないからだそうです。その通りだと思います。
そして、ここでも法科大学院と新司法試験の乖離の問題になるのですが、法科大学院でそのような論点を網羅的につぶしてくれるようなことはないので大学院に入る前に基本論点の十分な理解をし、旧司法試験レベルの問題にあたって法律の答案の基本的なスタイルを習得しておくことが重要だとの意見もいただきました。
こうした合格者の方の体験談やご意見を、より良い講義・教材の開発に生かしていきたいと思います。インタビューに協力していただいた合格者の皆さん、ありがとうございました。