2009/11/21
靴の中の砂 (8) きみがいる時間

アパートメントの二十人の住人のうち、勤めに出掛けないのは僕だけだった。中には不思議な時間帯に出掛ける人もいたが、兎に角、皆決まった勤め先はあるように見えた。僕自身、無職と言う訳にもいかなかったし、ましては役員報酬だけで生活していることは知られたくなかったから、コンピュータのデータ処理を請け負う会社に勤め、在宅勤務が許されている、ということにしていた。
そうして僕のいち日は、読書と綿密な自分史を書くことに費やされるようになっていた。
"As Tears Go By" Marianne Faithfull
TO BE CONTINUED.











