「女は魔物」Dames Don't Care(1937?) ピーター・チェイニー
舞台はアメリカに設定されているが、実はハードボイルド草創期(1930年代・チャンドラーがまだ長編を出していないという頃)のイギリス作品で、フランスで映画化されているという結構異色な取り合わせ(笑)。特に深いものはないがなかなか痛快な活劇になっていて、むしろロス・マク作品よりも一般の人が考えているであろうハードボイルド作品のイメージに近い作風だと思う。しばしば、いかにも題名(原題はちょっと違うようだが)から連想させるような内容の主人公のモノローグが挿入されていて、超私的にオモロイ(笑)。
「地下室のメロディー」The Big Grab(1960) ジョン・トリニアン
アメリカの、しかもミステリ専門でない作家の作品ながら、発表の翌年にセリ・ノワール叢書に収められ、さらにジャン・ギャバン&アラン・ドロン出演映画の原作にまでなっている。ただし、作品の持つ雰囲気は映画とは大きく違い、かなり内省的な要素が濃い。印象的な台詞にしばしばぶつかったり、余韻を持たせる結末になっていたりなど、案外日本的な趣味に合うかも? ちなみに映画の感想はコチラ