3連休というのもあり、ジャン・ギャバンのメグレがやや物足りなかったので、定例のアラン・ドロン映画も見ますた。
まず「アラン・ドロン&カトリーヌ・ドヌーヴ共演」というのが目を惹く1972年作品、「リスボン特急 Un Flic」。フィルム・ノワールで定評のあったというジャン=ピエール・メルヴィル監督の最後の作品でもあるそうだ。
確かにアラン・ドロンのいささか官僚的な刑事役も見物ではあるが、これはナンと言ってもそのジャン=ピエール・メルヴィルを見るための映画だろう。以前の「仁義 Le Cercle Rouge」でもいくらか感じたことではあるが、メルヴィル作品には独特の静謐さがあると思う。派手な立ち回りなどはなく、ストーリーすらどうでもいいとすら思えてしまうぐらいで、ひたすらカッコいい場面・登場人物たちの表情ですべてを語らせようとする。この作品でも麻薬の強奪にヘリコプターを使ったり道具立てが大掛かりな場面もあったりするが、それを前面に感じさせず、ヘリコプターの飛ぶ音で緊迫感を語らせるように思わせる。
ワシ個人としてはもう少し動きがあったほうが見やすいのにと思うところもないでもない(^烹^;が、場面場面を繰り返し見るほど興が増すという味の濃い映画だと感じた。アラン・ドロン×ジャン=ピエール・メルヴィルではほかに「サムライ Le Samourai」(1967)もあるが、これに限らずメルヴィル監督の作品をもっと見てみたいと思わせる。