比較的初期のアラン・ドロン映画から1本。
「太陽がいっぱい Plein soleil」につづくルネ・クレマン&アラン・ドロンによる映画ということで、特に続篇でもないのに似た邦題をつけられてしまった「危険がいっぱい Les Félins」(1964)。
なお、原題は「ネコ科の動物」の意だとか。映画中には猫も登場している。以前のハンフリー・ボガート主演「ハイ・シェラ High Sierra」同様、原作本が近年、ハヤカワ・ミステリの「ポケミス名画座」シリーズとして刊行されている。邦題は映画に倣って「危険がいっぱい」とされているが、原題は「Joy House」(1954)。原作者はデイ・キーンという50年代に活躍したアメリカのペーパーバック作家で、ハードボイルドではないが、フランスでハードボイルド・ミステリの紹介に力を入れていた「セリ・ノワール」叢書に多数の作品が採られている。ビデオを入手したのは結構前だったのだが、この原作本を読むのが後回しになっていたため、見るのがだいぶ遅れてしまった(^烹^;。
原作と映画とを比べると、原作のほうが幾分シンプルで分かりやすかった。映画のほうは原作に登場しない(強いて言えば「未亡人のメイド」として出ている人物を著しくクローズアップした)キャラクターである未亡人の従姉妹役であるジェーン・フォンダが物語の主導権を握る形に改変されているが、それはそれで原作の道具立てをうまく再編集しているという印象で、必ずしも悪くはない。
でも、とりたててイイとも感じなかったのは何でかなぁ? ワル〜いおネェちゃんを描き出した、ハナシとしては結構好きなタイプなんだけど。アラン・ドロンがおマヌケでいまいちカッコいい役じゃないから? それとも総天然色だった「太陽がいっぱい」の続篇的な位置にあるのになぜかモノクロだったから? 単に、見ているワシのほうが疲れていてコンディションが悪かった…というだけなのかも知れんけど(^烹^;。