お盆休みなので、特別にもう1本、アラン・ドロン映画を見ますた。
アラン・ドロン=ジャン・ギャバンの名コンビ共演になる3本の映画中の2本目にあたる、「シシリアン Le Clan des Siciliens」(1969)。ほかに、ドロンとは「冒険者たち Les Aventuriers」などで共演しているリノ・バンチュラまで出演しているという豪華ぶりがまず目を惹く。
しかも、それが看板倒れにならないのがまたスゴイ。チョットとぼけた味に偏りすぎた「地下室のメロディ Melodie en Sous-sol」、出来はいいものの多少型にはまったような気がするプロットに引っかかりを感じる「暗黒街のふたり Deux Hommes Dans La Ville」に比して、このコンビの取り合わせで最も見たいタイプのストーリーが展開される。バンチュラも「冒険者たち」みたいなドロンの引き立て役(?)っぽいおとなしいおじさんやっているよりも、このようなヒト癖ある警部役のほうがはまっているのはすでに「死刑台のエレベーター Ascenseur pour L'echafaud」で証明されていると言ってよかろう。
ストーリーについてもいろいろ褒めちぎりたいところだが、あんまり言って底が割れてしまうのも興醒め。まず見て下さいとしか言いようがない。スケールの大きなアクションといい、壮絶から余韻を秘めた締めくくりまで見どころを出し惜しみしないラストの30分といい、とにかく渋く、絵になる場面の連続だ。ひとたびは完全犯罪成就かと思われたところに不協和音が生じてラストへともつれ込む道具立ても、結構ワシ好み(笑)。