もともと「ミステリ好き」というのもあってミステリ原作の映画もよく見る。しかし、ワシの場合「まず原作を読んでから」でないと…という思いがあってついソッチを読むのに結構時間がとられてしまうもので、特にこのジャンルで「買ったけど見ていない」というものが溜まる傾向がある(^烹^;。とりあえずクリアしてどちらも接することの出来たものが1本あるので、このエントリでご紹介。
「さらば友よ Adieu l'ami」のアラン・ドロン、「現金(げんなま)に手を出すな Touchez pas au grisbi」のジャン・ギャバンのコンビで「現金(げんなま)に手を出すな」の原作を書いたアルベール・シナモンが脚色に加わっているというワシにとってはおなじみの顔ぶれが揃った「地下室のメロディー Melodie en sous-sol」(1962)。見てのとおりフランス映画だが、原作はアメリカの作家ジョン・トリニアンのものであるのが一風変わっているようだ。
なお、原作はこの映画の邦題にてハヤカワミステリから出ているが、原題はThe Big Grab(「でっけえヤマ」って感じ?)。
ナンとかのひとつ覚えみたいで恐縮だが(^烹^;、メインとなるストーリーだけ借りてきているものの仕上がりはぜんぜん別種のものとなっているのは確か。原作はどっちかというと心理的な側面を重視した内省的な作品だが、映画は動きが多く道具立ての派手な外面的な仕上がりだ。…と書くと悪口を書いているようだが、必ずしもそうではない。映画というメディアを考えてビジュアルに仕上がっており、理屈抜きで楽しめるものとなっている。
舞台がアメリカ→フランスになっているだけでなく、キャラクターの性格もかなり原作と映画では違う。特にアラン・ドロン。映画ではナ〜ンかヘボな役回りにさせられている。ワシはまだドロンの有名な「太陽がいっぱい」を見ていないのだが、聞いている感じではこの映画でのキャラクターを意識した造型になっているのでは?という印象。ど派手な結末のオチもたぶんこの作品から影響して出来たモンなのだろ〜な〜とか思ったりして(追記:その後「太陽がいっぱい」を見たが、雰囲気が違いすぎで、完全に誤解であった(^烹^;。ドロン=ギャバン共演映画ではその後「シシリアン Le Clan des Siciliens」(1969)、「暗黒街のふたり Deux Hommes Dans La Ville」(1973)の2本があるが、この2本を見てしまうと、どうもこの作品はこの2人(特にギャバン)のカラーにはミスマッチだという気分が先にたってしまう)。
最後に、原作を読んでいて気に入ったアフォリズム3題。
傷があるときは闘わなくちゃならないのさ。けがしたとき、よい菌が悪い菌をやっつけるのと同じでね。
闘いと報酬という二つの要素を含んだ人生を受け容れるだけの決心がなくては、勇気とはいえないのだ。
信用というやつは、それだけで取引きをするのはいい方法とはいえないが、成功の確率が75パーセント以上ある場合にはそれなりに役に立つものである。
特に真ん中のヤツがカッコいいよね(^烹^)。
もちろん出来るかどうかは別…(^烹^;。